メッセージ。 - にゃー

# にゃー

よくあるSFのパラレルワールドだと、どこかで分岐した「ありえた世界」が描かれる。ただ、多くのケースではありえた世界をただ手付かずで描くのではなく、ありえた世界の間を、主人公やその仲間が行ったり来たりすることで話が展開する。このとき、登場人物たちは記憶や身体の連続性を保ったまま世界間を行き来するし、場合によっては時間さえも行き来する(世界間の行き来が空間の移動に当たるのかはよく分からない)。

一方でこのパラレルワールドは、記憶や身体の連続性を保ったまま世界観の行き来はできない。世界間の行き来は、別の時間と別の空間へ、記憶も身体もリセットされる形で移送される。一度生まれたものは、死ぬまで別のパラレルワールドには移送されない。それでもこの世界には、文字通り気が遠くなるほど多くのパラレルワールドが存在し、それらが絡み合い、相互作用しあって「一つのありえた世界」を紡いでいく。
2019-04-04 21:21:04 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

Comment

コメント投稿機能は無効化されています。

Trackback

TrackBack投稿機能は無効化されています。