メッセージ。 - [社会] Amazon Kindleはどこがすごいのか

# [社会] Amazon Kindleはどこがすごいのか

AmazonのKindleって、「世界が変わる」とかってベタ褒めする人が多いね。どうしてだろう? 実物を見たことがないので分からないけど、そんなにすごいのかなぁ。褒めている人の記事を読んでも、ちょっとピンとこなかったんだよなぁ。ということで、KindleについてWikipediaで記事を読んでみた。この記事の印象も含めると、Kindleのすごいところって、次のような感じなのかな?

  • EV-DO(携帯電話網を利用した高速通信)が、携帯電話会社との契約や設定をしないでも使える

契約や設定をしないで無線インターネットを使えるということで、インターネットが水や空気のような存在に近付くのかもしれない。従来の携帯電話などでは従量制で通信料金を支払わなければいけなくて、しかも通信料金が高価だった。これがKindle時代になると、ユーザーは通信料金をまったく支払わなくてもよくなる。その一方で、

ニューヨーク・タイムズなどの新聞、タイムなどの雑誌、各種ブログをそれぞれ有料で購読できる。購読しているコンテンツのダウンロードは自動的に行われる。

ということで、通信料金を払う代わりに、コンテンツ購読料(購読したければ)を支払うという形に変わる。つまり、今までは通信というサービスや回線(ネットへのアクセス権)にお金を払っていたけど、Kindle世界では本やパンのような形があるものと同様に、「情報そのものを買う」のが「普通」という方向に意識が変わるのかもしれない。

それと次のは、寝てるとき(Wikipediaを読む前。この文章を書きはじめようと思ったとき)になんとなく思い付いたことだけど…。

  • 高精細に文字を表示できる電子ペーパーの魅力

「Kindleだからすごい」ってのとは違うけど、初めて電子ペーパーに触れた人には、電子ペーパーの魅力をKindleの魅力と混同した部分があるのかなと思った。# ちなみに、混同というと悪い言い方だけど、普及プロダクトのKindleに電子ペーパーが載っているわけだから、普通の人や市場からすれば、電子ペーパーがすごいこととKindleがすごいことはほぼ同義だ。「電子ペーパーすごい」=「電子ペーパーを普及価格帯に載せて我々の手元に届けてくれたKindleすごい」ということだから。

ぼくも初めて電子ペーパーのデモを見たときには「これはすごい!」と感じた。電子ペーパーは、従来のPC等の画面とは見え方が全然違う。くっきりして、確かに紙に印字されたように読みやすい。その違いは、アナログテレビとデジタルテレビの違いに似ていると言えるかもしれない。そして、こういった「すごさ」は、iPod touchが出てきたとき感じた「すごさ」に似ている。

というのも、電子ペーパーもiPod touchも、従来自分が持っていたデバイスとは明らかに違うと感じさせる部分があるからだ。ひとことで言えば、「それを手に入れたら生活が変わるぞ」という予感。この予感があるから、人はそのプロダクトが欲しくなる。この「予感」こそがコンシューマ向け工業製品の命とさえ言えるかもしれない。

ええと、それで、なんだっけ…。「Kindleがすごい」っていう意見は、こういう理由から出てきているのかなぁと思ったのだった。
2010-02-24 08:35:05 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

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