メッセージ。 - diary
2025-11-23
# にゃー
その後、幸いなことにEmacsのインストールは許可された。実際これは、文字どおり大きな一歩だった。Emacsという巨人の肩に乗ることができ、ぼくは巨人の歩幅を手に入れたのだ。追加の拡張パッケージなどは一切インストールできないが、まぁいい。もし申請が却下されていれば、ぼくには秀丸エディタだけが頼みの綱になり、誇張ではなく早晩討死するか、離職せざるを得なかっただろう。
Emacsの申請が許可されたことで、「これでなんとかなるかもしれない」と大きく安堵したが、でも甘かった。もう一つの大きな問題を見落してしまっていたのだ。ぼくは、「Caps LockキーとCtrlキーを入れかえるソフトウェア」の申請を同時に出していなかった…。
ああ、なんて愚かなことをしてしまったんだろう。Aキーの左隣にCtrlキーがないなんて。これでは巨人と自由に言葉を交わせない。意思疎通の不自由な巨人がいても、その力は生かせない。その日から、ぼくの次の戦いが始まった(つづく)。
Emacsの申請が許可されたことで、「これでなんとかなるかもしれない」と大きく安堵したが、でも甘かった。もう一つの大きな問題を見落してしまっていたのだ。ぼくは、「Caps LockキーとCtrlキーを入れかえるソフトウェア」の申請を同時に出していなかった…。
ああ、なんて愚かなことをしてしまったんだろう。Aキーの左隣にCtrlキーがないなんて。これでは巨人と自由に言葉を交わせない。意思疎通の不自由な巨人がいても、その力は生かせない。その日から、ぼくの次の戦いが始まった(つづく)。
# にゃー
「会社のパソコンにEmacsをインストールしたい」と告げたところ、「それはフリーソフトですか?」と質問されて答に窮した。
Emacsといえば、言わずと知れた「フリーソフトウェア」の元祖といえる存在である。Emacsがフリーソフトウェアでなければ、何がフリーソフトウェアなのか?そもそもフリーソフトとは何か?フリーソフトウェアとは何か?先人が築きあげたソフトウェアの歴史に思いを巡らせ、ワシが若いころはのう、などと語りはじめたくなる衝動をぐっと抑えて、ひとこと「…はい」とだけぼくは答えた。
Emacsといえば、言わずと知れた「フリーソフトウェア」の元祖といえる存在である。Emacsがフリーソフトウェアでなければ、何がフリーソフトウェアなのか?そもそもフリーソフトとは何か?フリーソフトウェアとは何か?先人が築きあげたソフトウェアの歴史に思いを巡らせ、ワシが若いころはのう、などと語りはじめたくなる衝動をぐっと抑えて、ひとこと「…はい」とだけぼくは答えた。
2025-10-19
# にゃー
Excel方眼紙がいまだに使われている理由はいくつかあるだろうけど、そのうちのいくつかをリストアップしてみる。
(1) 組版ソフトとしてのニーズ
(2) テンプレートシステムとしてのニーズ
(3) インターオペラビリティ(互換性・歴史的理由・惰性・誰でも使えるコモディティ性)
(1)については要するに紙に印刷したいという要件だと思う。組版ソフトというと、InDesignとかIllustratorもあるが、それらはデザイナー業務に寄りすぎていて一般職の人には使いにくい。Latexだと難易度が高すぎるし画像ファイルなどを別管理しないといけない。簡単に組版ができるソフトとして、Excelを方眼紙として活用するテクニックが普及してしまったのだと思う。
(2)については、文書のタイトルや作成者、作成日付、お決まりの文書構造をテンプレートとして作っておいて、穴埋め式で文書を作ることで統一感を持たせたいというニーズに、Excelの機能が合致したということだと思う。
誰が見ても「ここに埋めればいいんだな」と説明なしに分かるし。PDFでも同じようなことができるだろうけど、PDFのほうがより自由度が低いし、テンプレート作成のハードルが高い。
(3) これは要するに機能要件というよりも非機能要件、つまり惰性や社会的要請だね。「いままでこの現場では文書管理をExcel方眼紙で行っていて、変える必要性があまりない」とか、「変えるデメリットより変えないメリットが大きい」といった理由があげられる。Excelなら誰でも使えるでしょという社会的コンセンサスがあって、社外を含めて「このフォーマットで」と指定・共有しやすいし。
個人的には検索性が悪いとかバージョン管理ができない、あるいは見た目・デザインと内容を分離しないと文書作成時に大変とか計算機で取り扱いにくいといった理由でExcel方眼紙はまっく好みではないのだけど、以上のような理由でいまでも現役で使われている理由もまぁ、説明はつく。
逆にいうと、以上のような要件を満たして、かつ検索性やバージョン管理性、作成コスト削減、計算機による再利用性の向上を満たすようなファイルフォーマットが現れてほしいものだが、寡聞にして有力な代替案を知らない。
たぶんそういったツールやフォーマットを作る試みは、たくさんの人が過去に何度も試みているんだと思うのだけれども、とくにインターオペラビリティを中心としたサンクコストが大きすぎて、社会からExcelを駆逐するに至っていないのだと思う。
結局のところは前述のような要件をすべて満たす最大公約数は、とても小さい(抽象度が低い)ものにならざるを得ず、Excelで良いという現場が多いということだろう。
(1) 組版ソフトとしてのニーズ
(2) テンプレートシステムとしてのニーズ
(3) インターオペラビリティ(互換性・歴史的理由・惰性・誰でも使えるコモディティ性)
(1)については要するに紙に印刷したいという要件だと思う。組版ソフトというと、InDesignとかIllustratorもあるが、それらはデザイナー業務に寄りすぎていて一般職の人には使いにくい。Latexだと難易度が高すぎるし画像ファイルなどを別管理しないといけない。簡単に組版ができるソフトとして、Excelを方眼紙として活用するテクニックが普及してしまったのだと思う。
(2)については、文書のタイトルや作成者、作成日付、お決まりの文書構造をテンプレートとして作っておいて、穴埋め式で文書を作ることで統一感を持たせたいというニーズに、Excelの機能が合致したということだと思う。
誰が見ても「ここに埋めればいいんだな」と説明なしに分かるし。PDFでも同じようなことができるだろうけど、PDFのほうがより自由度が低いし、テンプレート作成のハードルが高い。
(3) これは要するに機能要件というよりも非機能要件、つまり惰性や社会的要請だね。「いままでこの現場では文書管理をExcel方眼紙で行っていて、変える必要性があまりない」とか、「変えるデメリットより変えないメリットが大きい」といった理由があげられる。Excelなら誰でも使えるでしょという社会的コンセンサスがあって、社外を含めて「このフォーマットで」と指定・共有しやすいし。
個人的には検索性が悪いとかバージョン管理ができない、あるいは見た目・デザインと内容を分離しないと文書作成時に大変とか計算機で取り扱いにくいといった理由でExcel方眼紙はまっく好みではないのだけど、以上のような理由でいまでも現役で使われている理由もまぁ、説明はつく。
逆にいうと、以上のような要件を満たして、かつ検索性やバージョン管理性、作成コスト削減、計算機による再利用性の向上を満たすようなファイルフォーマットが現れてほしいものだが、寡聞にして有力な代替案を知らない。
たぶんそういったツールやフォーマットを作る試みは、たくさんの人が過去に何度も試みているんだと思うのだけれども、とくにインターオペラビリティを中心としたサンクコストが大きすぎて、社会からExcelを駆逐するに至っていないのだと思う。
結局のところは前述のような要件をすべて満たす最大公約数は、とても小さい(抽象度が低い)ものにならざるを得ず、Excelで良いという現場が多いということだろう。
2025-10-01
# にゃー
不機嫌や圧力を使って、部下や業者に「YESと言え」と強要する上司や顧客がいるけど、無理矢理YESと言わせたところで問題自体は解消されないので、そんな経緯で進行してしまうプロジェクトはリスクを内在することになる。しかも、そういう上司や顧客は、つねにYESを求め続けるので、リスクは雪だるま式に大きくなってプロジェクト全体は綱渡り級の危険度になってしまう。
そうなると、現場の人間は危険が大きすぎると我先にと逃げ出す。日本の法律では、従業員はいつでも会社を辞める権利があるのでね。で、現場の人間がある程度減るとプロジェクトは破綻する(たぶん)。そうなると困るのは会社(経営陣や株主)なので、そういった事態が起こらないよう、会社は早いタイミングで、そのようなリスクを引き起こす危険因子を特定し、排除したほうがよい。そのためには、現場にしっかり耳を傾けて、適切な人員を配置し、YESと強要することがない文化を醸成することが重要だと思う。
ただまぁ、こんなのはただの希望的観測なのかもしれない。実際には現場の従業員がいくらやめて、あまつさえプロジェクトが炎上したり失敗したとしても、会社の業績や屋台骨にはあまり響かないか、響いたところで経営者も株主もたいして困らないのかもしれない。
でも、現場で働いている人間としては、「YESと言え」環境で働くのは大変しんどいので嫌なんだよなぁ。経営者や株主だって、トラブルになったら嫌だと思うんだけど。
そうなると、現場の人間は危険が大きすぎると我先にと逃げ出す。日本の法律では、従業員はいつでも会社を辞める権利があるのでね。で、現場の人間がある程度減るとプロジェクトは破綻する(たぶん)。そうなると困るのは会社(経営陣や株主)なので、そういった事態が起こらないよう、会社は早いタイミングで、そのようなリスクを引き起こす危険因子を特定し、排除したほうがよい。そのためには、現場にしっかり耳を傾けて、適切な人員を配置し、YESと強要することがない文化を醸成することが重要だと思う。
ただまぁ、こんなのはただの希望的観測なのかもしれない。実際には現場の従業員がいくらやめて、あまつさえプロジェクトが炎上したり失敗したとしても、会社の業績や屋台骨にはあまり響かないか、響いたところで経営者も株主もたいして困らないのかもしれない。
でも、現場で働いている人間としては、「YESと言え」環境で働くのは大変しんどいので嫌なんだよなぁ。経営者や株主だって、トラブルになったら嫌だと思うんだけど。