メッセージ。 - 「帯域は誰のもの?」問題についての妄想

# 「帯域は誰のもの?」問題についての妄想

ちょっと遅めのレスポンス。GyaOなんかに端を発する「帯域は誰のもの?」問題でふと思ったのだけど。

それこそP2P技術を使えばええんちゃうの? プロバイダやキャリアがP2Pノードを起ち上げて、配信される動画をキャッシュすれば、少なくとも定型の動画配信については、キャリアと上位ノードとの間で帯域消費をかなり抑えられる。(これで回線への設備投資も抑えられる)。

で、キャリア(NTTなりYahoo! BBなり)は自分のところより下位(つまりお客さんとの間)を太くしたりしてサービスレベルを気にすればええでしょ?と。そうすればキャリアは、「ウチはええよー。下位、つまりお客さんとの間を太くしてるし、キャッシュサーバーの調子も良好よー」とアピールでき、上位を太くするより設備投資も少なくできるような気がする。

さて、もう一段妄想のステップを上げてみる。

インフラただ乗り論というのは、「たくさん使っている人もちょっとしか使ってない人も同じ料金しか払ってなくて、ちょっとしか使ってない人が損をする」という問題だよねぇ。で、いまは「たくさん使っている人にたくさんお金を払ってもらおう」という意見が出ていると。

ここで逆に、「たくさん使っている人にたくさんお金を払ってもらう」のではなくて、たくさん使っている人に、たくさん設備を供出してもらう。地理的に近くにいる人のためのキャッシュサーバーの役をしてもらう」とかすればいいんじゃなかろうか。

で、各ユーザーと各地域拠点との間で帯域制御をしてしまう。こうすれば、ちょっとしか使わない人は快適だし、たくさん使う人も近くにキャッシュしてくれるホストがいさえすれば快適に使える(近くにキャッシュサーバーがいなければ、自分がそれを負担する)。

つまりP2Pですよ。P2Pというのは要するに、「誰か1人が頑張るんじゃなくて皆でそれを肩代りするシステム」ということだから。 動画みたいな定型データを配信するのに、いまの仕組みでは、サーバーとクライアントの間で同じデータを何度も何度も行き来させるので効率が悪い。

この問題に対して、真正面から解決しようと回線と設備を増やすのは、バランスが良くないんじゃない? つまり、動画の需要が今後増えるペースを考えて、それに見合うよう上位の回線/設備容量を増やすのはかなりしんどいだろう。いまの何倍にも回線容量と設備を増やさなければいけなくて、どのみち破綻するのではないか。

だったら、そうするよりはP2Pのほうが現実的だし、インターネットの本質に合っている気がする。P2P方式でユーザーに設備と回線を供出してもらえるのなら、動画の需要が増えたとしても、回線と設備への負担は比較的抑えられるはず。オーダーがだいぶ抑えられるんじゃないかと。どうなんでしょ? 素人の妄想だし、いまいちまとまってないけど、アップしちゃいますよー。
2006-04-07 17:57:54 / ふじさわ / Comment: 2 / Trackback: 0

Comment

# いや、インフラただ乗...

いや、インフラただ乗り論というのは、「いっぱい手持ちの客が動画を見やがるのにも関わらず、そのための帯域を確保するためのコストは客からはもらえない」ということでしょう。

ここには、
-日本のインターネットが網状ではなく樹枝状(笑)
-価格設定を間違えたと気がついたものの八つ当たりしか出来ない現状
-大阪有線みたいなゲリラインフラはエスタブリッシュの敵だ!という感情論

が綯い交ぜになったジジイの苦悩が垣間見えるといった所でファイナルアンサー?

ほんとうに網状なら、有線が上位の回線会社に転送料を多く払えば、それが拡散するはずなんです。それが偉い人にはわからんのです。わからん上に墓穴を掘っている。

そんなガタガタ言うなら裏日本にも並行に基幹線ひいて見やがれってんだ。
2006-04-07 21:26:32 / あおしま / Comment: 0 / Trackback: 0

#

あはは。なるほどなるほど。
たしかにあおしまさんの見方のほうが正しそうですね。
ぼくの意見は夢を見すぎでした(笑)
2006-04-08 00:16:11 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0
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