メッセージ。 -

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festerさん、コメントどうもありがとうございます。

労働者側が切羽つまっているというのは、確かにその通りなんだと思います。ぼくも昔SEをやっていたときにデスマーチを経験しましたが、本当にしんどかったです。
# デスマーチのしんどさについては、【軍曹が】携帯電話開発の現状【語る】が参考になると思います。もしよければご参考まで。

なんというか、ゼネコン構造における下請けって、本当に奴隷みたいなものなんですよね。とくに、デスマーチになるような酷いプロジェクトだと、体もしんどいですけど、心もしんどくって。失踪する人や、会社を辞める人が続出します。(自殺者も出たりします)

本当につらいので、ああいう酷い現場はなくなってほしいなと思うのですけどね。でも、難しいかなとも思うのです。企業のエグゼクティブにしてみれば、告発を避けるための対策費用を払えるほど、お金の余力がないと思うからです。

いまのゼネコン構造では、何重にも請け負い業者がつらなっていて、それぞれが中間マージンを取るので、利幅が少ないんです。また、顧客の仕様変更が多発することもままあって、その場合に仕様変更で開発コストが増えても、お客さんからSI業者に払われるお金は増えないことが多いです。

そんな風にコストばっかりかかって、どこの会社もカツカツの予算でやっている状況だろうと想像しています。で、カツカツの予算で困窮しているからこそ、酷い条件でもとにかく次の仕事を取らなきゃいけないという悪循環になっていると。
# まぁ、現場の人間に苦労させて、会社の利幅を大きくとっているような会社もあるのだと思いますが。

ぼくは、本質的な問題はゼネコン構造にあると思っています。何層にも下請け業者がつらなって、その間を仕様変更やら仕様追加やらが伝言ゲームで伝わっていくので、悲惨な状況になるのですよね。ゼネコン構造は、コミュニケーションコストが高すぎるわけです。

また、ソフトウェアというのは目に見えないので、とりあえず作ってみないとそれがお客さんを満足させられるかよく分からないところがあります。お客さんだって、システムのプロではないので、「自分がどういうものを欲しいか、実際どんなことが実現可能なのか」なんて、はっきり分からないわけです。そうすると、ソフトの開発にどれくらいコストがかかるか、見積もりなんてできないというのが正直なところです。

しかし、現在のゼネコン構造では、とにかく構造の中にいる人員を食べさせなきゃいけないので、とにかくドンブリ勘定で見積もりを出します。顧客もSI業者も、何をどう作っていいか分からない状態で、契約をしてしまうわけです。もうグチャグチャです。

まぁ、現場が悲惨な状況になるのは、本当はもっといろいろな原因があると思うんですけどね。でも、ここ数年、いろんな本を読んだり、自分の体験をもとに考えたりして、こういった状況になっているんじゃないかとぼくは考えています。

ということで、ゼネコン構造を解消したりできないかなぁというのが、ぼくの願いです。そんな風に伝言ゲームで、しかも言われたとおりに物を作るのって、楽しくないですから。そんなやり方では、役に立つものなんて作れない、ユーザーの顔を直接見ないで、ユーザーの役に立つものが作れるはずないと思っています。

長文になってしまいまして、すみません。間違っているかもしれないですけど、だいたい以上のようなことを考えています。おかしなところは指摘していただけると助かります。また、現場の人間がもっと楽しく気持ちよく働けるよう、みなで協力できればうれしいなぁと思っとります。何かぼくにできそうなことがあれば、いつでも気軽に声をかけていただけるとうれしいです。
2006-10-12 16:32:36 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

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