メッセージ。 - マスコミの報道の仕方について

# マスコミの報道の仕方について

日本のマスコミは右へならえ傾向が強すぎて、それが問題なんじゃないだろうか。最近の医療事故の報道もそうだし、マンションの耐震偽装問題、三菱自動車炎上問題なんかも同じだけど、ある一社が報道すると、ほかのメディアもこぞって報道するようになる。

「日本の医療はこんなにひどい」とか、「マンション販売の黒い実態」とか。多くのメディアが、同時に同じ話題を扱うので、関係者は袋叩き状態になることが多い。それは、いじめとほとんど変わらない。なんでかなぁと考えてみるに、どのメディアも「右へならえ」をしているのが問題のような気がしてきた。

つまり、ある問題を発見したとき、それを率先して報道するのを皆怖がっているのではないか。「これが問題だ」と声を上げて、間違っていたら責任が自分に来る。また、世論が自分に味方してくれなければ、批判した相手につぶされてしまう。マスコミはそれを怖がっているような気がする。

だから、どこも二番手を演じるのではないか。先頭に立つ者がいれば、二番手以降を走る自分は矢面に立たずにすむ。そうやって、二番手以降のプレイヤーが増えていき、ある程度一対多の構図になればしめたものだ。ある一人のターゲットをたくさんのメディアで攻撃すれば、それぞれのメディアは半匿名の立場に立つことができる。

「これだけたくさんの人間が石を投げていれば、自分のところに反撃の手は及ばないだろう」というムードが、そのときのマスメディアを支配しているように感じられる。「赤信号、みんなで渡れば怖くない」というやつだ。この社会では、マスメディアでさえ匿名でしか意見しないという現実がそこにある。

奇異に感じるのは、これをマスメディアというcelebrityが行っていることだ。本来、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」というのは、庶民が持つ感覚であり、搾取される側が陥りがちなメンタリティだ。それを、マスメディアが率先して行っているというこの矛盾。celebrityが子供のいじめと何ら変わらないメンタリティで駆動している(ように見える)というのは、危険な感じがする。
2006-10-27 10:45:04 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

Comment

コメント投稿機能は無効化されています。

Trackback

TrackBack投稿機能は無効化されています。