メッセージ。 - 自分で参加して、「すごい」、「楽しい」と感じること

# 自分で参加して、「すごい」、「楽しい」と感じること

 
 ネット音痴ぶりは、炎上のトリガーとその対応でも明らかで、たぶんほとんどの編集部員がブログやSNSをやったこともないのでしょう。少しばかり本を読んだり、人から話を聞いたところで、既存メディア的な発想はなかなか変わりません。そしてなによりも、オーマイジャパンの市民記者による記事の紹介の仕方を見ていると、多くの市民が既に自分のメディアを持っているというパラダイムのシフトに全く気づいていないという可能性が高い。鳥越氏がブログをあれだけ見下した発言をしていながら、あのような低レベルな市民記者の記事を並べているのは、別にオーマイジャパンに書かなくても、ブログで書けばいいという状況を理解していないからなのでしょう。

なんとなく、最近思ってることにリンクするなぁ……。ネットで新しいサービスを作ろうと言いながら、ネットのことを全然知らない人がいる。ネットに自分で参加して、「すごい」、「楽しい」と感じたことのない人が、「ネットに新しいサービスを……」なんてのはおかしい。自分がそこに夢も希望も持てていないのに、どうやって誰かを説得できるというのか。そのサービスは、あるいはあなたは、どういう風に社会の役に立つのか、どういう風に必要とされたいのか。そういう、コアとなる熱みたいなものを持てず、自分の食い扶持のことしか頭になく、当てずっぽうで弾を打って倒れていく人が多い。

鳥越さんの場合は、まだそういった人よりはマシなのかもしれない。自分の食い扶持ではなく、別の何かのために戦っているように感じる。でも彼は、ネットに自分で参加して、「すごい」、「楽しい」と感じたことはなさそうだ。彼はかつて、既存の社会経済を「すごい」、「楽しい」と感じ、まだそれをひきずっているのだろう。そして、ネットという「すごい」、「楽しい」と戦っているのだろう。彼がそうしたいなら、そうすればいい。だけどきっと、勝てる見込みはない。だってそれは、若い人たちの夢や希望と戦うようなものだから。

自分で参加して、「すごい」、「楽しい」と感じること。それはつまり時代だ。古い時代と新しい時代、どちらが良いとは言えないけれど、残念ながら勝敗は最初から決まっている。ならば問題は散り方。どのように散るかだ。
2006-11-27 09:18:52 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

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