メッセージ。 - 科学とはなにか
# 科学とはなにか
『99.9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方』(ISBN4-334-03341-5)を読了しました。「科学ってなんだろう?」ってところが自分でもよく分かっていなかったので、勉強になりました。相対性理論についての考え方とか、ホーキングの思想とかがすごく簡潔に説明してあって、そういうところも発見があってよかった。けっこう面白かったです。とりあえず、科学とはなにか一番説明してそうなところを引用してみます。
P.56
P.56
常識はただの思いこみこれまであえて「常識」という言葉を使ってきました。その時代、その地域に生きているほとんどの人の頭にこびりついている考えのことです。問題は、ガリレオをあざ笑った教授たちにしても、プトレマイオスにしても、あるいはコペルニクスでさえも、後の時代からみると間違った常識にとらわれていた、ということです。それは現代に生きるわれわれでも同じです。今日、常識だと思っているものが、明日、天才科学者の出現によってまちがいであると判明するかもしれないのです。つまり、常識というやつは意外にもろいのです。常識はくつがえるものなのです。ですから、この本では、そういった常識のことも「仮説」と呼ぶことにしたいと思います。常識は仮説にすぎないのです。プロローグの飛行機の例をみてもわかるように、「科学的根拠」があると思われているものも、案外なにもわかっていなかったりします。われわれの世界観、われわれが親から教わること、われわれが学校で教わること、そういったものは、すべて仮説にすぎません。たとえば、いまみなさんは「光速より速いものはない」と教わっているはずですが、これだって仮説にすぎないのです。しかし、われわれの常識が仮説にすぎない、と自覚している人はあまりいません。いちいち、目のまえで起きる事件や現象を疑っていたのでは疲れてしまうからです。大部分の人は、右へならえ式に、他人から教わったことをそのまま鵜呑みにしているのです。常識は正しいに決まっている。飛行機が飛ぶしくみは科学的に一〇〇パーセントわかっているにちがいない。光速より速いものはない……。そんなふうに思いこんでいるのです。でも、この本でくりかえしでてくるように、実際は、われわれの頭の中身は仮説だらけなのです。「世界は仮説でできている」のです。そして、むかしもいまも、そして将来も、そういった仮説はつぎつぎと崩れて修正を受ける運命にあります。それが、それこそが科学なんです。
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