メッセージ。 - はてなの方法論についての私見

# はてなの方法論についての私見

http://d.hatena.ne.jp/orionae/20050518
 なぜ「ソフトウェア工学」という学問が存在するのでしょうか。他の工学・学問はどうでしょう?「機械工学」「土木工学」、さらに医学とか薬学とかはどうでしょう?
 
 もしある人が「自分は薬品を混ぜていろんな物質を作るのを愛してるんです。いろんなアイデアがわいてきて、そうやって作ったこの薬はこの症状にはすごく効くんですよ。」って言って提供する薬を、それを作った人が一切薬学や分子工学の知識が無いとわかっていて、あなたは人に薦められますか??
 
 また、ある人が「自分は日曜大工が好きで、どんな家でも作れるんだ。いろいろアイデアが浮かんでさ。こんど10階建てのホテルを自分で作ったんだけど、泊まりに来る?建築工学?構造力学?そんなの好きじゃないからぜんぜん知らないや。」あなたはそのホテルを責任を持って沢山の人に紹介できますか?
 
 極端なようですが、上記ブログでnaoyaさんが述べられているのは、まさに同じことです。

まさしく極端なんじゃないかなぁ。ほとんどの現場において、ソフトウェア工学なんて机上の空論以外のなにものでもないですよ。未熟な人員、破綻した見積もり、度重なる仕様変更。これらはアクシデントではなく、開発現場の日常です。そして、ほとんどの現場では、これがないものとして設計スケジュールを立てます。

「それじゃいかん!」という意見はごもっとも。多くの人は改善したいと思ってます。しかし、設計の現場では、デマルコの1冊も読んでいない人が8割、いや、少なくとも6割ぐらいは占めると思われます。また、大規模システムを見積りできるうまい方法なんてないし、人員に高いレベルを要求するのも無茶です。お客さんは作ってる途中で仕様変更したがるものだし。

こういった状況の中で、どう設計やドキュメントを「生きたもの」にするか。少なくとも「容認できる程度には低くない品質」のソフトウェアを作るか。それがアジャイルやXPなんじゃないかと思います。はてなみたいに、優秀なハッカーが集ってるところでは、それに適した作り方というものがあるんじゃないでしょうか。naoyaさんの意見は、現場にいた一人の人間として(一応情報工学を勉強したものとしても)、そう不思議なものとは感じませんでした。
2005-05-20 16:05:26 / ふじさわ / Comment: 1 / Trackback: 0

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# やばい。なんか偉そう...

やばい。なんか偉そうなことを書いてしまった。すみませんすみません。
2005-05-20 16:55:31 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0
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