メッセージ。 - 「従来のEJBは存在自体が間違いだった」
# 「従来のEJBは存在自体が間違いだった」
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NSW/NEWS/20050621/163065/
激しく脱線するけど。
「イノベーションがある分野は,標準化よりも市場での競争にゆだねるほうがうまくいく」かぁ。これはそうかもしれない(が、そう思いたいという気持ちがあるゆえ間違ってるかもしれない)。もしこれが本当だとすれば、変化の激しい分野では、変に上からコントロールしようとするより、勝手にやらせとくほうがいいんだろうな。
というのも、少し前の「ソフトウェア開発の生産性を上げたい」という話に関連するのだけど。どうもいまでも、「ソフトウェアを工場で作る」という発想を肯定的に捉えている人もいるようなんだよなぁ。いつまでも家内制手工業をやってるんじゃなくて、もっと大規模な工場制手工業、機械制大工業に進みたい、そのためにデータを取得する必要があるって。
でも、やっぱりぼくは、そっち行かないほうがいいと思ってる。根拠をうまく説明できないけど、ソフトウェア工場はうまくいきそうにない。ソフトウェアは純粋な工業製品というよりも、もっと芸術的な要素が強い。使いやすいソフトウェアを作ろうと思ったら、使う人によく合ったものでなくてはいけないし、作る人がきちんとエネルギーや哲学を込めたものでなくてはいけないと思う。
つまり人間的な力を発揮しなければいけないと思うんだ。少なくともいまは。だってそうでしょ? まだ黎明期なんだもん。ルネサンス期の発展は、多くの天才によって生み出された。工場ができて平凡な人の時間を使ってたくさんの製品を作り、安定して稼働できるようになったのはずっと後のことだ。ソフトウェア産業はまだ若くて、どんどん変化しつづけてる。技術も文化も、ぜんぜんこなれていない。
どっちかというと群雄割拠の時代だと思うんだよね。そうしたらさ、いまはデータを集めて「開発効率向上のために」とか言うよりも、どうせやるなら「人」。元気にやってる人にフォーカスして、みんなのクリエイティビティを励起させるべきフェーズにあるように思うんだ。そのためには、外野の人は変に業界に力をかけないほうがいい。もしやるとしても、ちゃんとギークの話を聞くとか、人間的な方法で時代に対峙していくべきだと思う。
「TopLinkは(現在は米Oracleが提供しているため)ベンダーによる囲い込みという弊害はあるが,それでも動かないEJBよりはマシ。悪い標準は,標準がないことよりも悪い」(同)と切り捨てた。EJB以外では,Javaのデータベース接続用APIであるJDBCも標準化がうまく機能していない例だという。「標準化がうまくいくのは,トランザクションのような何十年も使われていてそれほど変化がない分野」とJohnson氏は語る。一方,イノベーションがある分野は,標準化よりも市場での競争にゆだねるほうがうまくいくという。「悪いアイデアが標準化されるとなかなか消えない。競争にまかせれば,悪いアイデアはすぐに駆逐される」(同氏)。
激しく脱線するけど。
「イノベーションがある分野は,標準化よりも市場での競争にゆだねるほうがうまくいく」かぁ。これはそうかもしれない(が、そう思いたいという気持ちがあるゆえ間違ってるかもしれない)。もしこれが本当だとすれば、変化の激しい分野では、変に上からコントロールしようとするより、勝手にやらせとくほうがいいんだろうな。
というのも、少し前の「ソフトウェア開発の生産性を上げたい」という話に関連するのだけど。どうもいまでも、「ソフトウェアを工場で作る」という発想を肯定的に捉えている人もいるようなんだよなぁ。いつまでも家内制手工業をやってるんじゃなくて、もっと大規模な工場制手工業、機械制大工業に進みたい、そのためにデータを取得する必要があるって。
でも、やっぱりぼくは、そっち行かないほうがいいと思ってる。根拠をうまく説明できないけど、ソフトウェア工場はうまくいきそうにない。ソフトウェアは純粋な工業製品というよりも、もっと芸術的な要素が強い。使いやすいソフトウェアを作ろうと思ったら、使う人によく合ったものでなくてはいけないし、作る人がきちんとエネルギーや哲学を込めたものでなくてはいけないと思う。
つまり人間的な力を発揮しなければいけないと思うんだ。少なくともいまは。だってそうでしょ? まだ黎明期なんだもん。ルネサンス期の発展は、多くの天才によって生み出された。工場ができて平凡な人の時間を使ってたくさんの製品を作り、安定して稼働できるようになったのはずっと後のことだ。ソフトウェア産業はまだ若くて、どんどん変化しつづけてる。技術も文化も、ぜんぜんこなれていない。
どっちかというと群雄割拠の時代だと思うんだよね。そうしたらさ、いまはデータを集めて「開発効率向上のために」とか言うよりも、どうせやるなら「人」。元気にやってる人にフォーカスして、みんなのクリエイティビティを励起させるべきフェーズにあるように思うんだ。そのためには、外野の人は変に業界に力をかけないほうがいい。もしやるとしても、ちゃんとギークの話を聞くとか、人間的な方法で時代に対峙していくべきだと思う。
Comment
# Software Factory
# Software Factories: Assembling Applications with Patterns, Models, Frameworks, and Tools
Omicron経由で最近見た記事(マイクロソフトの萩原正義さんによるもの)では、「Software Factories」を紹介しています。これは、2004年10月開催の「OOPSLA 2004」で発表されたもので、書籍にもなっているようです。開発論の変化にも言及しているみたいですね。
cf. http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/softfactory/softfactory01/softfactory01_01.html
cf. http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0471202843/
# Software Factories
http://www.event-registration.jp/events/te04/session_list.htm
私にとってはちょっと高度すぎて、ほとんどわからない内容でしたが、刺激的で面白いセッションでした。
まぁ、背景には、VS.NET 2005 のチーム開発機能の宣伝があったわけですけど。
# Software Factories and VS.NET 2005
抽象的で、スケールが大きくて、ドラマチックなキーワードをポンポン出されて。話をお聞きしても「ポカーン」としてしまうことが多いです(笑)。先を行きすぎというか。正直あれじゃ(ぼくも含めて)半分以上の聞き手は分からんと思うけど、まぁ、楽しい人だなぁと思います。
ただ、今回のそれがVS.NET 2005のチーム開発機能を宣伝したいだけなら、ちょっとがっかりだなぁ。たしかにそういう可能性もありますね。言われてみればなるほどという感じかも。
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