メッセージ。 - TUX?
# TUX?
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20051115/224580/
はぁ? TUXは下げ進行ってのが2005年現在、Linuxerの間では暗黙の了解事項なんじゃないかなぁ。たしかカーネル2.6ではTUXの機能自体が削除されたはずだし(と思ってググってるのだけど、ペンギンのTUXとキーワードがかぶって見つからない。泣!)。Red Hat Linux 9とFedora Core 2を比べて「Fedoraが速い!」っていうのもなぁ。(Red Hat Linux 9が採用している)カーネル2.4と(Fedora Core 2が採用している)2.6では比べるべくもない性能差があるってのも、技術者やユーザーの間では暗黙の了解(以下略……。
まぁオープンソースって、暗黙知がすげー多いのがいかんという面があるよね。オープンソースは無料だけど、継続してウォッチしたり、調べなきゃ使えないという。使う人を選んじゃうソーシャルなツールという側面が強い。逆にWindowsなんかは、何も知らないでもそれなりに使えるしそれでいい。知らない人間がエバれるというのは、Linuxにはない心地良さだろう。
インターネットもそうだけど、オープンソース的なものは、外にいる人の劣等感を刺激しやすいように思う。使えることや知っていることが選民機能として働くという。まぁ何においてもそういう側面はあるのだけど。でもきっと、いまのオープンソースには、そういう雰囲気が強いんじゃないかなぁ。
そして、そういう雰囲気があるから人が入ってきにくい。Windowsやインターネットブームのときに、出遅れ感を感じながらやっとこさ参入した人にとっては、なおさらだろう。「それなりにインターネットもパソコンも使えるよ」っていう(精神安定上の)位置エネルギーを捨てて、Linux世界の階段を登る気にはなかなかなれない。普通の人は。
で、まぁそういうことはいいとして、カーネル内で動くTUXには、1つのデメリットがある。それは「カーネル内で動くことが気持ち悪い」というあいまいなものなんだけど。でも「Webサーバーはカーネル組み込みの機能であるべきか?」って、思うじゃん。セキュリティとかセマンティクスとかに与える影響とか考えるよね?
そういう気持ち悪さを、Apacheとの速度差1.5倍と比べるのなら、Apacheを使うほうが十分リーズナブルだと思ったっすよ。技術者ならたいてい誰でもそう思うんじゃね? どうか分からんけど。
# Windows文化から来た人は、「IISもカーネル組み込みだし……」とTUXを肯定的に受け止めるかもしれない。そしてその心情と思考方法は理解できます。なので、この文章ではそういう文化の人を貶める意図はありません。
オープンソースの高速Webサーバー「TUX」の実力:IT Pro
はぁ? TUXは下げ進行ってのが2005年現在、Linuxerの間では暗黙の了解事項なんじゃないかなぁ。たしかカーネル2.6ではTUXの機能自体が削除されたはずだし(と思ってググってるのだけど、ペンギンのTUXとキーワードがかぶって見つからない。泣!)。Red Hat Linux 9とFedora Core 2を比べて「Fedoraが速い!」っていうのもなぁ。(Red Hat Linux 9が採用している)カーネル2.4と(Fedora Core 2が採用している)2.6では比べるべくもない性能差があるってのも、技術者やユーザーの間では暗黙の了解(以下略……。
まぁオープンソースって、暗黙知がすげー多いのがいかんという面があるよね。オープンソースは無料だけど、継続してウォッチしたり、調べなきゃ使えないという。使う人を選んじゃうソーシャルなツールという側面が強い。逆にWindowsなんかは、何も知らないでもそれなりに使えるしそれでいい。知らない人間がエバれるというのは、Linuxにはない心地良さだろう。
インターネットもそうだけど、オープンソース的なものは、外にいる人の劣等感を刺激しやすいように思う。使えることや知っていることが選民機能として働くという。まぁ何においてもそういう側面はあるのだけど。でもきっと、いまのオープンソースには、そういう雰囲気が強いんじゃないかなぁ。
そして、そういう雰囲気があるから人が入ってきにくい。Windowsやインターネットブームのときに、出遅れ感を感じながらやっとこさ参入した人にとっては、なおさらだろう。「それなりにインターネットもパソコンも使えるよ」っていう(精神安定上の)位置エネルギーを捨てて、Linux世界の階段を登る気にはなかなかなれない。普通の人は。
で、まぁそういうことはいいとして、カーネル内で動くTUXには、1つのデメリットがある。それは「カーネル内で動くことが気持ち悪い」というあいまいなものなんだけど。でも「Webサーバーはカーネル組み込みの機能であるべきか?」って、思うじゃん。セキュリティとかセマンティクスとかに与える影響とか考えるよね?
そういう気持ち悪さを、Apacheとの速度差1.5倍と比べるのなら、Apacheを使うほうが十分リーズナブルだと思ったっすよ。技術者ならたいてい誰でもそう思うんじゃね? どうか分からんけど。
# Windows文化から来た人は、「IISもカーネル組み込みだし……」とTUXを肯定的に受け止めるかもしれない。そしてその心情と思考方法は理解できます。なので、この文章ではそういう文化の人を貶める意図はありません。
Comment
# tux was removed from the 2.6 kernel
で、FCとかRHELでは2.6系カーネルにも組み込まれてます(Ing Molnrさんの開発ですが、実にRedHatのプロダクトって感じますな)
RHEL使ってるところでtuxの導入はかなりリーズナブルですが、他のディストリでカーネルにパッチ当ててまでいれてる人は皆無なんじゃないかと思われ
# ・現在TUXはRed...
・1年以上前の記事ということを考慮すべきでは? 当時Kernel2.6が出たばっかりだったと思いますよ。
・サーバ数百台使っている企業にとってはその1.5倍の差というのは大きいのではないかと思ってみたり。
# 記事の意図と価値
情報とご意見ありがとうございます。生の声をいただくと、いろいろ考えるのでとても有益です(自分にとって)。
shinoさんのご意見を読んで感じたことを書いてみますね。この記事なんですが、たしかに出展は、「日経システム構築 2004年09月号 92ページより」とあるのですが、掲載日らしきものが「2005年11月16日」とも書かれています。
ぼくとしては、2005年11月16日にこの記事を掲載するのなら、その日付に掲載した必然性があるはず(べき)だと考えます。つまり、なぜいま、日経IT Proはそれを掲載したのか?読者にとって、いまそれをWebで読めることが有益であるのか?
ぼくにはそれが、有益であるようには思えなかったんですよね。むしろ、TUXなんていまごろ引っ張ってきて上げ進行のように扱うなんて、世間に誤解を招きかねないと思いました。そんな記事を信じてTUXを使っても、損をするばかりだよと。
「なぜいま?」と同じように、「誰に対して?」というのも分からんのです。たしかに、サーバーを数百台使っているところでは1.5倍の性能差が気になるでしょう。だけど、そんな大規模なシステムを管理する技術者なら、3年ぐらい前からTUXは知っていると思うのです。じゃあ誰に読んでもらいたいとこの記事を掲載したの?と。分からんのですよね。
総じてぼくは、この記事が「良くない」記事だと判断しました。少なくともいま、多くの人に読まれるべきでない記事だと。でも、はてなブックマークで比較的好意的に評価されているような状況があり、ひとこと伝えたいなと思ったんです。
# 何故この時期に?とい...
ただ、何故「そんな記事を信じてTUXを使っても、損をするばかりだよ」という結論になるのか理解できませんでした。
# >通りすがりさん コ...
コメントありがとうございます。うーん。ご指摘ごもっともですね。
主観的な意見になってしまうのですが、TUXを使って損をすると思うのは次の3つの理由からです(2つはTUXにまつわる(比較的)技術的な問題、1つは記事の問題です)。
(1)TUXはカーネル内で動く。そのため、ちょっとした不具合がサーバー自体のダウンを引き起こすことがある。
(2)TUXはユーザー数が少ない(傾向として、これまでのところサーバー管理者や開発者に支持されていない)。そのため、実績が多くないので不具合がある可能性がある。不具合があると、(1)の理由からサーバーダウンが起こる可能性が高くデメリットが大きい。また、Apacheのモジュールにあるような便利な機能(mod_rewriteやmod_なんたらというもの)が使えない。もしかしたら、TUX用の便利機能もあるのかもしれないが、こなれていない可能性が高く結構リスキー。また、自分でそういった機能を作るのも困難なので、拡張性に難あり。さらには、運用担当者の教育コストがほかに比べて高い。
このように、TUXは現在の一般的な用途では使いにくいと思うのです。「スピードが欲しくて気の利いた機能はいらない、ダウンタイムには自分で対処できる」など、玄人が使うかリスクやデメリットを理解して使うのならいいと思うんです。でもこの記事はそういったところをすっとばしています。ということで、
(3)一般的なユーザー/管理者、たとえばいままでTUXを知らなかったような人がこの記事を読むなら、ここに書いてあることだけでなくほかにもたくさん知るべきことがある(それが説明されていないし、説明しようという姿勢が感じられない)。
と思うのですよね。以上の意見は、細かい論点を省略しているし、間違ってるところもあると思います。間違ったこと書いてたらごめんなさい。
# 住民性について
ちなみに私、PCの販売業を生業としておりますがWindowsは何も知らなくてもそれなりに使えるというのは全くの幻想です。それこそ多少なりとも知ってる人間の奢りでしょうね。何も知らないと本当に何もできません。経験則上、何も知らない人は懇切丁寧なマニュアルに、プロダクトリカバリ、更には入門ビデオ等が付属していたとしても何もできない人がほとんどです。多少なりとも理解を示す人は自分で入門書や詳しい知人を頼った上で問い合わせをしてきます。そうでない人は1から10まで説明を求めてきます。
ファイルの保存はどうしたらいいのか、コピーはどうとればいいのか、(XPで)CDを焼くにはどうしたらいいのか、インストールってのはどうやればいいのか、リカバリって何、アルファベットしか入力できないんだけど平仮名とか漢字とかどうやればいいの、フォルダって何、DVD見るソフトってどれ、(バンドルのソフト毎に)これなんなの、(TVチューナーの有無問わず)テレビ見たいんだけどどうすればいい等々。
挙げればキリがない程、初心者というのは純粋な疑問を沢山抱えています。何も知らなきゃ何もできない。極々あたりまえの事です。本当に一切何も知らなければキーボードやマウス等のヒューマンインターフェースの操作や電源投入すら困難、配線も不可能。何も知らなくても大抵の事はこなせるものなんてのは無いんですよ。
何も知らなくても"それなりに使える"程ユーザーフレドリーなのであれば、どこの販売店もどこのサポートセンターも問合せを受ける事などありませんし、その手の入門書なんか一冊も売れないでしょう。
PCの販売にあたっても、「誰でも簡単に使える」なんて言おうものならかなりの高確率で問合せやクレームに繋がります。
寿命の長いLinuxerと一部の初心者(殆どの場合Windowsユーザー)の違いを挙げるなら自発的に調べて自発的に学ぶ事を好んでするかどうかです。前者はググれます、後者は「教えて君」です。で、私の主観的意見ですが「知識を誇示して威張る」というのは後者を対象にしている人が多い。前者は情報共有があたりまえの世界のですから「検索すればわかる事」というのが共通認識としてあります。誰かが知っている事はどこかにソースがある。それ故に教えて君には厳しく「ググれ」と一蹴される事もしばしばで、それが知らない人に対する厳しさのように捉えられるという事もあります。
後者は共有されているか否かは状況により様々、根源たる情報源すなわちMSが開示している情報そのものに限りがあり、それ以外の情報というのは別々の発信者がいます。その情報は必ずしもネット上で共有されているわけではなく、どこかで止まっていたり、ネット以外の媒体であったりという場合も多々あります。よって情報が「貴重」であるケースというのもままあるわけです。特に細かい設定や効率を左右する操作法があるソフトウェアに関する知識というのは「スキル」として個々の内に大事にしまいこまれているという事もよくあります。情報や知識を妙に「貴重な物」かのように感じさせ、それを明かすときには何か偉いものにでもなったかのような素振りというのはどちらかというとプロプラな業界の方が多いんじゃないかなと。知識や情報、経験の有無に関する選民思想はWindowsの方が強い、と思うわけです。
オープンソースの場合は「自発的に行動するか否か」というのが根源的な問題ですから、その段階で振いにかけられているわけです。自主性の無い他力本願な人間は相手にしないというのが選民思想だというならそれも結構ですが、どこの業界でも寄生虫のような教えて君は嫌われる傾向にあります。
自主性があれば、どのOSでも実際は特に問題無く使えるでしょう。WindowsもLinuxも十分に情報はあり調べれば大抵の事はわかります。凡その問題はちょっとでも検索すれば済むようなものばかりです。湧いてくる疑問(使い方、トラブルシューティング)も同じくで、同じような経験を持つ人が既に解決に必要な情報の殆どはWeb上にあります。もちろん最低限ネットに接続して文字を入力して検索する能力の有無がいずれにおいても大前提になりますが、それさえ無ければ何のOSを使うにしても最初から躓く事がほとんどかと思われます。
ちなみに暗黙知とは、明確化できない知識の事で「暗黙の了解」とは違います。
# ご意見ありがとうございます
ご意見ありがとうございます。おっしゃることはとてもよく分かります。いままとまった時間がないので、なんとなく思ったことを書いてみますね。
まず、「何も知らないでもそれなりに使える」というのは言いすぎでしたね。最近は身の周りに純粋な初心者ユーザーがいなくって、ユーザー像が凝り固まっているような気が自分でもしています。ただ、入門向けのWindows書籍がかなり減っていると聞きましたし、サポセンの苦労話なんかも以前に比べると耳にしないので、ちょっと雰囲気が変わってきているのかなと考えました。
でもそれは間違いというか、もっと慎重にとらえたほうがよいのでしょうね。現場の近くにいる方の意見、非常に参考になります。
それと、「オープンソースって、暗黙知がすげー多いのがいかん」とは書きましたけど、それが住民性だとまでは思ってないんですよ。どの世界にも暗黙知はありますし、ご指摘のようにいばる人もいますしね。ただ、少し前の明るい雰囲気から比べると、いまはオープンソースに入って来にくい雰囲気になってるような気がしてまして。そういうところは改善できるんじゃない?ということが書きたかったのです。もしそれが住民性なら変えるのは難しいでしょうけど、住民性じゃなくて一過性のものなのだとしたら、変えられだろうし変えたいなーと。
# ↑の通りすがりです。...
オープンソース界の「漠然とした入り難さ」というのは、90年代後期に見られたような何でもかんでも外から人を呼び込もうという(一部のメディアによる)宣伝行為が落ち着いてきた事によるものかと思われます。メディアでの扱われ方が変った…という事ではないかと。情報は初心者向けのものよりかは徐々に実用的な情報に変り、その手の雑誌なんかは使い慣れた人間からすればどうでもいいような内容であっても、初心者には小難しい話であったりという微妙な状態にあります(当然、連載が続いている話ならどんどん先へ進んでいっているわけですし)。
情報の基盤というのは実はLinuxもあって初心者向けの情報というのも絶えずあるわけなんですが、Windowsにあるような確固たる基盤(常識、定型的な情報や形式 様式)としては定着しきっていないというのが、暗黙の了解に見えてしまうというところでしょうか。何をどう使うか、例えばどのようにOSの構成を組み立てるか等も凡そ自由にできてしまう都合上「これ」といった定型的な形を持たない(持つものもあるけれども、それも多様に存在する)といった現状が初心者にとってわかりにくい。事前の知識としてある程度ソフトウェアの内容や趣向に関する情報がないと環境を形成するにあたって躓く事が多いというのが、いわゆる「暗黙の了解(流行りのソフト、主流のソフトについての情報)」に見えがち…という事なのかと個人的には思ってます。
まあ、それはWindowsにもあって誰も彼もがIEを使っているわけではなくて流行りはスレイプニルだったり、Firefoxだったりと様々で便利に使おうと思えば必然的にそれらを使うというのが「知っている人間達にとっての暗黙の了解」なのですが、知らないとずっとIE。ただIEの何が悪いかは別にしてIEはそのまま使おと思えば使える、Linuxの場合はMozillaやFirefox、Opera、Netscape等の選択肢がありどれが今主流か流行りか、どれが廃れているか、またそれらが「何のソフトであるか」を知らないとWebブラウンジングすらままならない、という点が一つの例として挙げられるでしょう。選択肢が多く、まだどれを選ぶかは自由、だが定型的な形を求める人にとってはその自由は邪魔でしかなくて「皆なにを使ってるか」という点が重要視される場合、その皆が「自分は何を使っている」という統計的なデータが乏しいしあえて自ら主張しようという人もあまり多くないという点が「暗黙的」に見えるんじゃないかなぁと。
自由主義的なのは一つの利点でもあり、とりあえず定型的な形あるいは「とっかかり」が欲しい人にとっては捉えどころが無いように感じてしまい入りにくい…という事なんでしょうかね。
# 自由すぎるのもしんどいっす
「定型的なものをくれ」とクレクレ君になりたいつもりはないですが、安心できない感じが自分にとっては結構あります。そのときどきのディストリビューションを使っていればいいのでしょうけど、ディストリ自体が不安定で、もう何がなにやら覚えることが多すぎる気がするんですよね。好きじゃなきゃ使ってられんよと(笑)
ぼくは、好きじゃない人にも使ってもらえるぐらいになれないかな、とどこかで思ってるのかもしれません。もともと自分が、コンピュータそのものを好きじゃないからでしょうか。大事なのは、「それぞれコンピュータで自分のしたいことをする」ことだろうと。コンピュータそのものは手段(道具)であって目的ではないという人も多いはず。
手段(道具)に対して、「皆なにを使ってるか」みたいなことにそんなにコストを避けないよなーと思うんですよね。自由はよいことだとぼくも信じていますが、自由すぎるのはしんどいというか。
あと、オープンソース界の「漠然とした入り難さ」は、メーリングリストなんかに怖い人がいて初心者が嫌になるみたいな話をイメージしていました。最近は、オフ会なんかで「新陳代謝しないと業界自体が成長しないねー」という話をしていまして。メディアは、中野さんが指摘されているような微妙な状態をなんとかするべきなんじゃないかなぁと思います。
# 正直なところ、海外製...
ディストリの流行り廃り、またその物の流動性は、良い意味で捉えれば常に変化があって飽きないし改良が重ねられている点を見れば良い事だとは思うのですが、一般的なもの(例えばWindows)を考えると進歩のペースは数年単位で日々流動はしてません。脆弱性の修正に関しても頻繁とも言い難い状態なのですが、ソフトウェアに対して熱心じゃない人にとってはそれがベストである…とも言えるのかもしれません。常に動き流れがあってはそれに着いていけるだけの時間あるいは興味がないというのではあっと言う間においてけぼり。もちろん一つの側面を一つの観点で見ただけの意見で、流動性に乏しいとか対応が鈍いという点を擁護するものではありません。
専門家やマニア、あるいはPCをとことん使い尽したいような人には有難い世界なのかもしれませんが、余暇にちょっと使うとか、仕事の道具(高級なペンと紙程度の感覚)としか見てない人には単に面倒事が多いだけ…というのは至極もっともな事かと思われます。
まあ、Linuxの中にも現状ある程度の「定型的な形」と「定型的な運用方法」を提供しているディストリもあります。RHELとかCentOSとかがそれなのですが、前者は個人とはほぼ無縁に近いですし、後者は今のところマニア受けはしていますがマニアでない人の内の認知度はあまり高くありません。それこそヒドい作りで有名なLindows(現:Linspire)の方が有名というあたりメディアの質の悪さも垣間見れます。
道具を非常に上手く使える人というのは道具についてよく知っている(慣れている)人というのはあたりまえなのですが、その慣れたり知ったりするきっかけの多さ 即ち一般性や普及度の点で遥かに勝るのがWindowsで、デファクトスタンダード…事実上の標準と言われるとおり善し悪しは全く別問題としてWindowsの流儀が世界の流儀になってます。その流儀に反する物は基本的には反社会性の塊なわけです。それがどれだけ良かろうと悪かろうと、その内容に関わらず「覚える(知る)=わざわざやらなきゃいけない」という事で、そもそも個人があえてLinuxを導入する事そのものが「好きではない人間には向かない」とも言えます。興味のない人にとっては「Windowsが好き、Linuxが嫌い」なんて事も全くなく、実際は「Windowsの事だって"あえて"覚えたくはない」わけです。Windowsで手一杯。「とりあえずWindowsで出来るのだからそれでよし」というのが普通かと思います。興味を持たない人にいかに興味を持たせるか…というのは正直今のオープソース界では難しすぎる問題です。彼等は技術力で自身をアピールしますが、興味のない人にとってはそれは何の価値もないのと同然。今後、何物に勝るような素晴しいOSが世に現われたとしても「今とりあえず使えてる」に勝るものなし。むしろ「今とりあえず使えてるWindowsが、今後どれだけマトモになってくれるか」という事の方が大事なわけです。それ故世間もWindowsに注目します。あれだけ悪かったWindows98が2000になって「落ちなくなっただけ(一般の人はそれ以外の部分にはあまり興味がない様子)」でかつての9x系列ユーザーやNTユーザーは大喜びです。「ああゲームの最中に青くならなくなった」「仕事のデータが飛ばなくなった」。Unix界隈はそんな次元で物事を語る事は非常に少ないのですが…世間というのはどうも我慢が強いのか、そうまでしてWindowsを使い続けます。理由は前述の通り「とりあえず使えるから」。オープンソース界に多く見られる「良い物は黙っていても普及する」という理屈は実際には全くもって的外れで、OS界の普及の理由は「椅子取りゲーム」と一緒。先に座ったものが勝って、そうでないものは脱落します。OSというのは最も基本的かつ「使う上では案外どうでもいい」のに「あれやこれやと厄介な問題の温床になる」というもので、そんなものが世の中に「何種類も氾濫して、どれも平等な地位があっては困る」んです。OSそれぞれ流儀やコンセプトが違っていて、その都度覚えなきゃいけない。我々は日本国民で日本の風土や風習 文化にはとりあえず馴染んでいますが、突然に全くの異文化である外国に裸一貫で放り出されたら困り果てます。OSを切り替えるというのはそれに近い。「あえてそれに臨む」というのは、それなりに根性のいる事でそれこそ「興味がないとやってられない」わけです。
Linuxが現状の地位で一般に普及するようになるのは、コミュニティの改善や品質改善でどうこうなる物ではないと個人的には考えます。ホビーユース オフィスユースにおけるOS市場はその土壌から「Windows一色」と言っても過言じゃないかと。どれだけ頑張った所で、MSが潰れるとかOSの開発をやめるとかでもしない限りLinuxに限らず他のOSが普及するチャンスや、さらには「新しいOSの種」が出来あがる土壌すらも皆無なんじゃないかなと。
# はいはい長年そういう人のリアルを見てきた私が来ましたよ?
AjaxベースOfficeSuiteアプライアンス箱、とかいうのが出て来ると、「この一箱でTCO削減」とか言って、だだっとその会社全部変えたりできそうです。動作確認したのはKnoppixだけなので皆さんこれ使って下さい、とか。するってーと余計なツール類は入れられなくなるしWinnyは動かないし(笑)いいと思うんだがなあ。Net起動用のknoppixマスター鯖とファイル鯖とAjaxアプライアンス鯖3台セットでとかいうのってどうなんでしょうね?
そいえばはてな記法Ajaxワープロのような物、個人的に気に入りました。
はてなはYukiwiki記法に似ているというせいかもしれません。
http://tech.nitoyon.com/javascript/application/texthatena/wordpro/
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