メッセージ。 - diary
2006-10-23
# 続・第三者的スタンスを固持する男性について
第三者的スタンスを固持する男性についてが、どうもいまいち伝わっていない気がする(とくに女性に)。ということで、もうちょっと考えてみました。
……たとえばですね。女の人は傾向として、「守ってほしい」と思ってしまう部分が心の中にあると思うんです。白馬の王子様とか、ああいうやつですね。で、「守ってほしい」と思ってしまうときがあるという人に質問なんですけど。そういう「守ってほしい」っていう感じは、社会通念上自分に生まれた感覚だと思われるでしょうか? それとも、生理的なものだと思われるでしょうか? 先天的なものと感じるか、後天的なものと感じるかと聞いてもいいかもしれません。
なんとなくですけど、両方あるんじゃないかという気がします。つまり、生理的に「守ってほしい」という欲求のようなものがあるし、社会通念上(後天的な環境によって)そう考えるのが自然なような気がすると。で、まぁそう感じると仮定して話を進めますと、実は男にも同じような感じがあります。ただし、ベクトルはちょっと違っていて、男は「守ってほしい」ではなくて、「守ってあげたい」と感じてしまうのです。
でもですね。守ってあげるには、体が強くなくてはいけません。頭が良くなくてはなりません。お金を持っている必要があるかもしれません。そのほか、いろいろ必要でしょう。でもとにかく、なにか役に立つ機能が必要です。ただそこにいて、好き勝手なことを言っていればいいというものではないと感じてしまいます。「守ってあげたい」という生理的欲求が、無意識的に働いて、機能性にあこがれを持ってしまうとしたらどうでしょう?
そういう観点で見れば、「第三者的スタンス」というのは、機能性に対する純粋な思いであり、引いては「守ってあげたい」という気持ちの結晶であると考えられます。第三者的スタンスをとってしまうというのは、ある種の男にとっては、生理的にも社会通念上も、楽だし自然なことのように感じられるんですね。逆に、「根拠なんてなくてもいいから、思ったことを言え」と言われたら、とまどってしまいます。それは必ずしも「守ってあげたい」という欲求を満たさない。むしろ、社会に波紋を投げかけて、守るべきものを危険にさらすかもしれない。
そういう感じが、男の無意識を支配しているとしたらどうでしょう? 「根拠なんてなくてもいいから、思ったことを言え」と言われて、男性が困ってしまうのも理解できますよね。
……なんとなくですけど、逆にそういうことを言いたくなるのは、母性をルーツにしているかもしれないなぁと思いました。そういう主張を女性がするとき、「機能なんてなくてもいいから、あなたの好きなようにしなさい」という、母性的な欲求があるんじゃないかなって。あるいは、男をもてあそぶ悪戯心のようなものが、あるのかもしれませんけど。
……たとえばですね。女の人は傾向として、「守ってほしい」と思ってしまう部分が心の中にあると思うんです。白馬の王子様とか、ああいうやつですね。で、「守ってほしい」と思ってしまうときがあるという人に質問なんですけど。そういう「守ってほしい」っていう感じは、社会通念上自分に生まれた感覚だと思われるでしょうか? それとも、生理的なものだと思われるでしょうか? 先天的なものと感じるか、後天的なものと感じるかと聞いてもいいかもしれません。
なんとなくですけど、両方あるんじゃないかという気がします。つまり、生理的に「守ってほしい」という欲求のようなものがあるし、社会通念上(後天的な環境によって)そう考えるのが自然なような気がすると。で、まぁそう感じると仮定して話を進めますと、実は男にも同じような感じがあります。ただし、ベクトルはちょっと違っていて、男は「守ってほしい」ではなくて、「守ってあげたい」と感じてしまうのです。
でもですね。守ってあげるには、体が強くなくてはいけません。頭が良くなくてはなりません。お金を持っている必要があるかもしれません。そのほか、いろいろ必要でしょう。でもとにかく、なにか役に立つ機能が必要です。ただそこにいて、好き勝手なことを言っていればいいというものではないと感じてしまいます。「守ってあげたい」という生理的欲求が、無意識的に働いて、機能性にあこがれを持ってしまうとしたらどうでしょう?
そういう観点で見れば、「第三者的スタンス」というのは、機能性に対する純粋な思いであり、引いては「守ってあげたい」という気持ちの結晶であると考えられます。第三者的スタンスをとってしまうというのは、ある種の男にとっては、生理的にも社会通念上も、楽だし自然なことのように感じられるんですね。逆に、「根拠なんてなくてもいいから、思ったことを言え」と言われたら、とまどってしまいます。それは必ずしも「守ってあげたい」という欲求を満たさない。むしろ、社会に波紋を投げかけて、守るべきものを危険にさらすかもしれない。
そういう感じが、男の無意識を支配しているとしたらどうでしょう? 「根拠なんてなくてもいいから、思ったことを言え」と言われて、男性が困ってしまうのも理解できますよね。
……なんとなくですけど、逆にそういうことを言いたくなるのは、母性をルーツにしているかもしれないなぁと思いました。そういう主張を女性がするとき、「機能なんてなくてもいいから、あなたの好きなようにしなさい」という、母性的な欲求があるんじゃないかなって。あるいは、男をもてあそぶ悪戯心のようなものが、あるのかもしれませんけど。
# 無断リンク禁止問題について、ちょっちメモ
数日ぐらい古いネタですけれども。
Onlooker+beta: 無断リンク問題で渦中のYokoさんとチャットで話した。その2
「無断リンク禁止」の問題について、禁止派のメンタリティをすごく直截に表現していると感じた。価値が高いと思った個所をメモ。以下、Yokoさんは無断リンク禁止派。UKさんは逆の立場の人。
Yokoさんという人の意見は、部分ぶぶんで非常に筋が通ってて頭がいいと感じる。↑もそういった個所の1つで、「検索エンジンから自分のページに来る人は、能動的かつ目的意識を持って来るから、興味本位や荒らし目的の可能性が低いと区別できる」という考え方が透けて見える。言われてみればそのとおりだと思う。
これも言われてみればなるほどと思った。どんなコンテンツでもそうだけど、「一部分だけ切り取ったら制作者の意図と反対の主張に見える」という現象が発生しうる。制作者としては、そういった悪意や誤解のある使われ方を避けたいと思うだろう。
そういった意味で、ホームページを作るとき、パンくずリストやサイドフレームをうまくホームページにくっつけたいと、誰でも思う。だけど、それをうまく作るにはある程度の知識や技術が必要だ。そういった技術への敷居を下げるものとして、ブログツールやCMSが流行しているのは疑いようがない事実だろう。
しかし、ブログツールを使いたくない場合はどうすればいいのか。フレームを使えばいいはずじゃなかったのか。だけど、フレームというのは不完全で使いにくい。「トップページから見てください」と言いたくなるのも分からなくないと思うんだよなぁ。
この議論を見ていると、はだかの王様を思い出すっす。
# 追記。高木さんが無断リンクの問題についてまとめられていた。
# とても参考になるのでご興味のある方はどうぞ。
# 高木浩光@自宅の日記 - リンクの話 まとめ
Onlooker+beta: 無断リンク問題で渦中のYokoさんとチャットで話した。その2
「無断リンク禁止」の問題について、禁止派のメンタリティをすごく直截に表現していると感じた。価値が高いと思った個所をメモ。以下、Yokoさんは無断リンク禁止派。UKさんは逆の立場の人。
■ Yoko >たくさんの人に見て欲しいという気持ちは確かにあります。でも、それはちゃんとTOPから訪問して下さるという条件をクリアしていただきたいのです。 (10月18日<水>13時03分 )■ UK >しかし、検索エンジンよけをしていませんから、googleなどからページ単体でリンクされていますよ? (10月18日<水>13時04分 )■ Yoko > はい。 (10月18日<水>13時04分 )■ UK >そのgoogleのリンクからやってくる人もいるでしょう? (10月18日<水>13時04分 )■ UK > その人はTOPページを経由していませんよね?(10月18日<水>13時05分 )■ Yoko > はい (10月18日<水>13時05分 )■ UK > それはいいのですか? (10月18日<水>13時06分 )■ Yoko > 本当はよくありません。 (10月18日<水>13時07分 )■ UK >でも多くの人に見てもらいたいから、検索よけはしないということでいいでしょうか? (10月18日<水>13時07分 )■ Yoko >それで良いです。無断でページ単体にリンクされるよりは、検索エンジンで見つけてもらったほうがましだと思います。でも、検索エンジンで見つけたからといって、そのままはてなのブックマークなどに登録してもらうのは嫌です。そんなにリンク登録をしたいのならば、TOPだけにして欲しいです。もちろん、ブログや掲示板への直リンクもして欲しくは有りません。 (10月18日<水>13時09分 )
Yokoさんという人の意見は、部分ぶぶんで非常に筋が通ってて頭がいいと感じる。↑もそういった個所の1つで、「検索エンジンから自分のページに来る人は、能動的かつ目的意識を持って来るから、興味本位や荒らし目的の可能性が低いと区別できる」という考え方が透けて見える。言われてみればそのとおりだと思う。
■ UK >ではもうひとつ、TOPページにしかリンクをしてはいけないのは何故ですか? (10月18日<水>13時10分 )■ Yoko >ページ単体へリンクを貼ったら、Webサイトとしての意味が無くなるし、いったい何処のサイトにあった文章なのかもわからないからです。それに、私のサイトはフレームを利用していますので、すべてのメニューが見える状態にから見てもらうのが一番良いと思ったんです。 (10月18日<水>13時12分 )
これも言われてみればなるほどと思った。どんなコンテンツでもそうだけど、「一部分だけ切り取ったら制作者の意図と反対の主張に見える」という現象が発生しうる。制作者としては、そういった悪意や誤解のある使われ方を避けたいと思うだろう。
そういった意味で、ホームページを作るとき、パンくずリストやサイドフレームをうまくホームページにくっつけたいと、誰でも思う。だけど、それをうまく作るにはある程度の知識や技術が必要だ。そういった技術への敷居を下げるものとして、ブログツールやCMSが流行しているのは疑いようがない事実だろう。
しかし、ブログツールを使いたくない場合はどうすればいいのか。フレームを使えばいいはずじゃなかったのか。だけど、フレームというのは不完全で使いにくい。「トップページから見てください」と言いたくなるのも分からなくないと思うんだよなぁ。
この議論を見ていると、はだかの王様を思い出すっす。
# 追記。高木さんが無断リンクの問題についてまとめられていた。
# とても参考になるのでご興味のある方はどうぞ。
# 高木浩光@自宅の日記 - リンクの話 まとめ
2006-10-22
# 自由が丘、いいわぁ〜
次に住む場所の候補地探しも兼ねて、最近はけっこういろんなところをお散歩しています。いろいろ歩いてみて、やっぱりいいなぁと思うのは自由が丘周辺ですね。昨日も自由が丘をお散歩してきました。
昨日のお散歩ルートは、自由が丘から2つ隣の尾山台駅周辺。「尾山台」で調べてみると、お祭りをやっているという情報が。「ついでだから行ってみるかー」と足を向けると、思わぬ収穫が得られました。
ひとことで言うと、すっごく良心的なお祭り。卑近なお話で恐縮だけど、あつあつの春巻3本で200円、すっごく美味しい梅酒ロックが200円、クレープ1つ150円、手打ちの蕎麦が400円! どれも本当に美味しくて、感動しました。安くて美味しいってだけじゃなくて、地元の人が手作りでやってるって、すごくいいもんなんだなーって。思えばこんなお祭りは初めてかもしれません。
たとえばクレープ屋さんは、小学生やそのお母さん方が皆でお店を出してたり、お蕎麦屋さんは、歯医者さんのスタッフがお店を出してたり。とくにお蕎麦は絶品でした。会津出身のお医者さんがいらっしゃるのか、その地方のお蕎麦やお菓子を出してくださって、蕎麦湯は生まれて初めて食べる美味しさでした。
お店出してる人も、街を歩いている人もいい感じでね。隣に座ったご婦人と、思わず「おいしいですね〜」、「本当にね〜」とお話しながら食べてしまうような、そんな雰囲気です。お近くにお住まいの方は、お散歩されてみてはどうでしょうか。ぜひお腹をすかせてどうぞ。
昨日のお散歩ルートは、自由が丘から2つ隣の尾山台駅周辺。「尾山台」で調べてみると、お祭りをやっているという情報が。「ついでだから行ってみるかー」と足を向けると、思わぬ収穫が得られました。
ひとことで言うと、すっごく良心的なお祭り。卑近なお話で恐縮だけど、あつあつの春巻3本で200円、すっごく美味しい梅酒ロックが200円、クレープ1つ150円、手打ちの蕎麦が400円! どれも本当に美味しくて、感動しました。安くて美味しいってだけじゃなくて、地元の人が手作りでやってるって、すごくいいもんなんだなーって。思えばこんなお祭りは初めてかもしれません。
たとえばクレープ屋さんは、小学生やそのお母さん方が皆でお店を出してたり、お蕎麦屋さんは、歯医者さんのスタッフがお店を出してたり。とくにお蕎麦は絶品でした。会津出身のお医者さんがいらっしゃるのか、その地方のお蕎麦やお菓子を出してくださって、蕎麦湯は生まれて初めて食べる美味しさでした。
お店出してる人も、街を歩いている人もいい感じでね。隣に座ったご婦人と、思わず「おいしいですね〜」、「本当にね〜」とお話しながら食べてしまうような、そんな雰囲気です。お近くにお住まいの方は、お散歩されてみてはどうでしょうか。ぜひお腹をすかせてどうぞ。
# 訪問したページを全て記録して検索
訪問したページを全て記録して検索
「ネット上で見て回った情報に関しては、ページを表示した瞬間にURLを逐一、取得・記録する」というのは、ぼくもやりたいと思っています。「昔見たはずのあのページ、もう一度見たいなぁ」と思うことが多い一方で、それを見つけるのは結構大変だから。
また、「最上さんや増井さんのように優秀な方がこういう要望を上げている」ということからも分かるように、そういう情報処理術は本質的に価値があると思うんですよね。
というのも、人間は、自分の興味や発想の外にあるものを検索できないですから。何かを探すとき、自分が知っていることの周辺から探す以外の方法を持たないです。そのため、情報収集や情報理解の技術力を高めたければ、「自分が知っていること」からのリーチ可能性を高めなければいけないんですね。
その意味で、「自分が知っていること」の1つであるWeb閲覧履歴というのは、非常に有用性が高いとぼくは思っています。で、一応そういったツールをいろいろ検討しているのですけど。
いまのところ、Webプロキシータイプのソフトウェアが、使い勝手と汎用性、あと個人的に作りやすさの面で一番いいかなと思っています。たとえば、wgetを使って気にいったWebページを保存することってありますけど、それだとURLは記録されていないし、相対パス/絶対パスの扱いがかなり煩雑です。また、「過去存在したはずのWebページが、いま見たら404 Not Found」という状態を避けるために、「過去に見たページをそのときのまま保存し、後で再生できる」という機能はぜひ欲しいところです。
というわけで、ぼくの場合は、こういった要件を満たすためのツールを、(完成度はめちゃめちゃ低いのですけど)Gaucheで作ってたまに使っています。んー。まだまだ実用になるレベルではないですけど、一応ソース置いておきますね。GaucheでWebプロキシサーバーを作るときの参考や、こういった要件に対する実装例ぐらいにはなればいいなぁ。
→http://pikapika.to/~yf/source/cproxy.scm
使い方は、ダウンロードして、「gosh cproxy.scm」と実行するだけです。8080ポートでプロキシサーバーが起動するので、Webブラウザのプロキシ設定を変更してください(たとえばFirefoxの場合は、「ツール」メニューから「オプション」→「接続設定」でプロキシを変更できます。「直接接続するサイト」の欄に、そのサーバーのホスト名を入れる必要あるので注意)。閲覧するページは、cproxy.scmを起動したディレクトリ直下のcproxy/に保存されます。過去のログを閲覧したければ、http://localhost:8080/などとしてcproxy.scmが動いているサーバーに8080ポート経由でアクセスします。
機能的には、
「ネット上で見て回った情報に関しては、ページを表示した瞬間にURLを逐一、取得・記録する」というのは、ぼくもやりたいと思っています。「昔見たはずのあのページ、もう一度見たいなぁ」と思うことが多い一方で、それを見つけるのは結構大変だから。
また、「最上さんや増井さんのように優秀な方がこういう要望を上げている」ということからも分かるように、そういう情報処理術は本質的に価値があると思うんですよね。
というのも、人間は、自分の興味や発想の外にあるものを検索できないですから。何かを探すとき、自分が知っていることの周辺から探す以外の方法を持たないです。そのため、情報収集や情報理解の技術力を高めたければ、「自分が知っていること」からのリーチ可能性を高めなければいけないんですね。
その意味で、「自分が知っていること」の1つであるWeb閲覧履歴というのは、非常に有用性が高いとぼくは思っています。で、一応そういったツールをいろいろ検討しているのですけど。
いまのところ、Webプロキシータイプのソフトウェアが、使い勝手と汎用性、あと個人的に作りやすさの面で一番いいかなと思っています。たとえば、wgetを使って気にいったWebページを保存することってありますけど、それだとURLは記録されていないし、相対パス/絶対パスの扱いがかなり煩雑です。また、「過去存在したはずのWebページが、いま見たら404 Not Found」という状態を避けるために、「過去に見たページをそのときのまま保存し、後で再生できる」という機能はぜひ欲しいところです。
というわけで、ぼくの場合は、こういった要件を満たすためのツールを、(完成度はめちゃめちゃ低いのですけど)Gaucheで作ってたまに使っています。んー。まだまだ実用になるレベルではないですけど、一応ソース置いておきますね。GaucheでWebプロキシサーバーを作るときの参考や、こういった要件に対する実装例ぐらいにはなればいいなぁ。
→http://pikapika.to/~yf/source/cproxy.scm
使い方は、ダウンロードして、「gosh cproxy.scm」と実行するだけです。8080ポートでプロキシサーバーが起動するので、Webブラウザのプロキシ設定を変更してください(たとえばFirefoxの場合は、「ツール」メニューから「オプション」→「接続設定」でプロキシを変更できます。「直接接続するサイト」の欄に、そのサーバーのホスト名を入れる必要あるので注意)。閲覧するページは、cproxy.scmを起動したディレクトリ直下のcproxy/に保存されます。過去のログを閲覧したければ、http://localhost:8080/などとしてcproxy.scmが動いているサーバーに8080ポート経由でアクセスします。
機能的には、
実装済み1、加工を加えずhtmlソースを保存、アドレスと時刻を記録
保存は差分じゃなくて全部です。結構富豪的な処理をしちゃってます。2、保存は差分を記録
あー。こういうのはやってないです。単に保存しているだけです。富豪です。3、イメージは最低限大きさを記録、巡回頻度に応じて解像度をあげる
転置インデックスによる全文検索には対応していないです。単純なgrep方式で、タイムスタンプの新しいものからn件検索という感じです。4、全文検索できる
これもやっていないですね。個人用のツールとして作ったものということもあり、複雑なことをやっていないのです(そのかわり、ソースは500行程度ですのでカスタマイズは楽かもと)。「タイムスタンプの新しいものからn件grep」というのは、ある程度要求する処理に近似するかなーという適当な作りになっています、現状では。5、訪問時期、回数などのデータも検索結果のランキングに加えられる
2006-10-20
# 「これを読めばすべてわかるっていうブログはないんか?」
私は新聞社や出版社、テレビ局などの40代、50代の社員を数多く知っているが、私のところにこんな風なことを聞いてくる人が少なくない。「佐々木君、これを読めばブログの世界のことがすべてわかるというブログはないのだろうか?」
うーん。たしかに、こういう意見は聞いたことあるなぁ……。「これを読めば○○のことがすべて分かる」というコンテンツが良いという価値観。よく分からないよなぁ。それを読んで、すべて分かったとして、その後どうしたいの?と思うのだけど。実際にそれを尋ねてみたことはないなぁ……。
なんなんだろうねぇ、これ。支配欲なのかなぁ。全部知りたいとか、網羅したいとか、ゲームのシナリオパスはすべて通らないと気がすまない、とかに共通したものを感じる。一度見始めたドラマは最終回まで見たいという感じ? うーんうーん。分からん。
まーもともと「面白さ」というのは理屈で説明しにくいものなので、こういう問題は宗教戦争になっちゃいがちなんだよなぁ……。メディア論についてちゃんと勉強すれば、こういうことも分かるようになるのかなぁ……。
# 素直な感想と視点
ソーシャルハラスメントの話に、はてブのほうでいくつかコメントいただきました。そのなかで、いいなと思ったのがあるので、お返事というか感じることを書いてみますー。
あーなんか、こういう素の感想ってすごく参考になります。ELLEGARDENさんがここをご覧になるか分からないですけど、ありがとうございました。
たいした映像には見えなかったのですねー。そっかー……。たしかに、ぼくの過剰反応なのかもしれないなぁ。女性からの怒りのコメントとかも、とくになかったしなぁ。むー。やー本当に参考になりました。もうちょっと考えてみたいと思います。
・ 2006年10月20日 ELLEGARDEN ELLEGARDEN 性, 社会そんなにたいした映像には見えなかったのだが。
あーなんか、こういう素の感想ってすごく参考になります。ELLEGARDENさんがここをご覧になるか分からないですけど、ありがとうございました。
たいした映像には見えなかったのですねー。そっかー……。たしかに、ぼくの過剰反応なのかもしれないなぁ。女性からの怒りのコメントとかも、とくになかったしなぁ。むー。やー本当に参考になりました。もうちょっと考えてみたいと思います。
2006-10-19
# 第三者的スタンスを固持する男性について
・ 2006年10月19日 kmizusawa kmizusawa お作法, ジェンダー "頭がいいのはわかった。で、あなたは、そのことについてどう思っているのか" ああ、こう言いたくなる事あるなあ・ 2006年10月18日 aozora21 aozora21 個人, 恋愛『なぜ男性の文章にどこまでも第三者的であろうとする態度が見られるのか?中略失礼?変に個人的な感情を交えず抑制的に書くのがカッコいいという美意識が、どこかにあるのだろうか。』同感(リンク先はむしろ逆)・ 2006年10月18日 watapoco watapoco gender 件のMasaoさんは「どう思っているのか」を結構言うタイプだと思うけど、確かに第三者的スタンスを固持する男性は多い気がします。・ 2006年10月18日 keijis keijis 男女客観性を重視する男の傾向は、一人前になりたいというのと遠くで繋がっている感じがします。かくいう私もずっとそういうパラドックスにとらわれていたから、気がつくとそういう事を言ってしまっていることが多い。
なんとなく男は、自分がどう思っているかなんて、表明することが許されないと思ってるんじゃないかなぁ。自分自身の意見なんて、まわりからは求められていないと考えているフシがあります。自分自身が承認される根拠がないと思っている。でも承認はされたい。承認は必要だ。だから承認されるために、有用な機能性(体が強いことや頭がいいこと、果ては社会的権威やお金まで)を身に着けようという圧力を内外から受けている気がします。
逆にね。女性というのは、自分で自分を承認する、永久機関のような器官が備わっているんじゃないかと、最近は思っています。フロイトとは逆の感じ。女性というのは、とくに女性的な女性というのは、自分が「手に持っている」機能をあまり気にしていないんじゃないかなぁと。自分がそこに存在を許される根拠について、男ほど気にしていないフシがある。「ここにいてもいいんだ」って、彼女らはハナから思ってる。
それは別に悪いことじゃなくてね。たとえば、子供を育てるうえでは、そういう器官は有効に働くと思うのです。ある種の母親は子供を無条件に愛しますから。子供という、実効的な機能をほとんど持たない、悪く言ったら足手まといの存在を、理由なく愛せる。そういう母親は、子供の機能を愛しているわけじゃない。子供に未来があるからとか、将来役立つからとかでさえない。なんの理由もなく、「可愛いから」とか「自分の子だから」とか、トートロジーの根源近くで子供を愛せる。そういうところはある気がします。
# 地雷を踏まないか心配だなぁ……。
# 昨日書いたソーシャルハラスメントの話、
昨日書いたソーシャルハラスメントの話、だんだん自信がなくなってきた。女の人がよく言う「自分より大きなものから、抗えない強い力で抑えこまれる恐怖」というものの実感がすっぽり抜けてる。
# 今日は面白い犬猫動画が多いなぁ
YouTube - Cat from Hell
すっ、すごい迫力です。こんな怒ってるひと見たことない。ひどすぎてちょっと笑っちゃうんだけど、こんな怒るってどういうことだろうなぁ。どういうシチュエーションなんだろう……。
YouTube - Stupid Cat
これは漫画みたい。猫カワイソス……。(´?ω?`)
YouTube - a funny dog
なにこれ? このワンちゃん、笑わせようと思って、わざとやってるんだよねぇ……。だとしたらすごいと思うんだけど。
すっ、すごい迫力です。こんな怒ってるひと見たことない。ひどすぎてちょっと笑っちゃうんだけど、こんな怒るってどういうことだろうなぁ。どういうシチュエーションなんだろう……。
YouTube - Stupid Cat
これは漫画みたい。猫カワイソス……。(´?ω?`)
YouTube - a funny dog
なにこれ? このワンちゃん、笑わせようと思って、わざとやってるんだよねぇ……。だとしたらすごいと思うんだけど。
# 思いつきで適当なことを書いてみます
先日、オフ会に参加したのですけど、なんかそのとき「思いのほか匿名の人が多いなー」と感じました。まぁ匿名と言っても、皆さんハンドル持ちなので、カテゴライズするなら「顕名」と表現するほうが適切なのかもしれないですけど。「ブログは書いてないけど、コメントはする」という温度感の人が多かったかな。
ぼくは匿名が悪いと思いませんし、参加していた人たちも、みんないい人だなーと感じました。でも、なんかちょっと、はかないなーと思うところもあるんですよね。やっぱり、匿名とかコメントだけの人って、次にいつアクセスできるか、分からないところがあるじゃないですかぁ。
日記書きの人にしても、突然サイトを閉鎖されたら、もう本当に、二度と会えなくなっちゃう可能性があるわけで。それって、ぼくはしんどいように感じるほうです。「好きな人に会えなくなるなら、死ぬのと変わらない」と考えてるぐらいで。会えなくなるとしても、せめて元気にやってるかとか、ぼくは知りたいと思っちゃいます。
逆に言うとね。会えなくなる不安がある相手は、好きになるのが怖く感じます。「この人を好きになって、もし会えなくなったらどうしよう」と。あ。えーと。恋愛とか関係なく、全般的にという話ですよ。……で、それでも普段、「この人はなんとなく好き。いなくならないといいな」なんて思いながら、お付き合いさせていただいてる人とかいますけど。
それで、ここからちょっと各論ですが、人気もののブロガーさんとかは、コメント欄にいっぱい人が集まったりしてて、どう感じてるのかなーと思うんですよね。知らない人や、半分通りがかりの人からコメントをいただいて、それぞれにお返事をして、疲れないのかなーと。ブロガーさんにとっては、そういう関係って相手を好きになることができないと思いますし、その結果として伝えたいことが生まれなくて、しんどいんじゃないかなぁって。
半分匿名の人が次から次に現れて、人気もののブロガーさんに声をかけているのを見ると、ぼくもそのブロガーさんの一ファンとして、「大丈夫かな。疲れたりしないのかな」と心配になります。かといって、ぼくが声をかけると、またそれはそれで、その人にとって「声をかける半匿名の人」が1人増えるだけなんで、できないんですけどね(苦笑)。あ、あと、本当のところ、その人がどう感じているかなんて、ぼくには分からないというのもあります。
……。あーなんか、そういうことを書くつもりじゃなかったなぁ。もっと思い付きのネタを書くつもりだったのでした。そんな感じで最近は、匿名ってなんだろうなって、つらつらと考えていて、「江戸時代で言うと、匿名って農民?」と思い付いちゃったのです。農民が悪いとか身分が低いとか、そういう話じゃなくて、たしかに農民は、名字がなかったりして匿名性が高かったよなぁと。
逆に武士の人とかは名前を持っていたわけですよね。また、商人も一応屋号が名字の役割を果たしていたんじゃないかなぁと考えたり。匿名が悪いとか、つまらないとか言うつもりはないですけど、ネットワークの中で、ある特定の機能を担う人には、識別子としての名前があるほうが、一応自然なのかなぁと思ったり。なんか構造が似てる気がしました。しました。……オチとかはありません。すみません。おやすみなさい。
ぼくは匿名が悪いと思いませんし、参加していた人たちも、みんないい人だなーと感じました。でも、なんかちょっと、はかないなーと思うところもあるんですよね。やっぱり、匿名とかコメントだけの人って、次にいつアクセスできるか、分からないところがあるじゃないですかぁ。
日記書きの人にしても、突然サイトを閉鎖されたら、もう本当に、二度と会えなくなっちゃう可能性があるわけで。それって、ぼくはしんどいように感じるほうです。「好きな人に会えなくなるなら、死ぬのと変わらない」と考えてるぐらいで。会えなくなるとしても、せめて元気にやってるかとか、ぼくは知りたいと思っちゃいます。
逆に言うとね。会えなくなる不安がある相手は、好きになるのが怖く感じます。「この人を好きになって、もし会えなくなったらどうしよう」と。あ。えーと。恋愛とか関係なく、全般的にという話ですよ。……で、それでも普段、「この人はなんとなく好き。いなくならないといいな」なんて思いながら、お付き合いさせていただいてる人とかいますけど。
それで、ここからちょっと各論ですが、人気もののブロガーさんとかは、コメント欄にいっぱい人が集まったりしてて、どう感じてるのかなーと思うんですよね。知らない人や、半分通りがかりの人からコメントをいただいて、それぞれにお返事をして、疲れないのかなーと。ブロガーさんにとっては、そういう関係って相手を好きになることができないと思いますし、その結果として伝えたいことが生まれなくて、しんどいんじゃないかなぁって。
半分匿名の人が次から次に現れて、人気もののブロガーさんに声をかけているのを見ると、ぼくもそのブロガーさんの一ファンとして、「大丈夫かな。疲れたりしないのかな」と心配になります。かといって、ぼくが声をかけると、またそれはそれで、その人にとって「声をかける半匿名の人」が1人増えるだけなんで、できないんですけどね(苦笑)。あ、あと、本当のところ、その人がどう感じているかなんて、ぼくには分からないというのもあります。
……。あーなんか、そういうことを書くつもりじゃなかったなぁ。もっと思い付きのネタを書くつもりだったのでした。そんな感じで最近は、匿名ってなんだろうなって、つらつらと考えていて、「江戸時代で言うと、匿名って農民?」と思い付いちゃったのです。農民が悪いとか身分が低いとか、そういう話じゃなくて、たしかに農民は、名字がなかったりして匿名性が高かったよなぁと。
逆に武士の人とかは名前を持っていたわけですよね。また、商人も一応屋号が名字の役割を果たしていたんじゃないかなぁと考えたり。匿名が悪いとか、つまらないとか言うつもりはないですけど、ネットワークの中で、ある特定の機能を担う人には、識別子としての名前があるほうが、一応自然なのかなぁと思ったり。なんか構造が似てる気がしました。しました。……オチとかはありません。すみません。おやすみなさい。
2006-10-18
# 甘言より諫言を選ぶ
void GraphicWizardsLair( void ); // 正論だけど自らのマイナスになる意見は「プロらしくない」のでblogに書かない方が良い。……ってのも正論だけど、blogってそういうのが書いてあるから面白い
otsuneさんに一票。小飼さんの意見には同意できないな。だって、言いにくいことを言ってくれる人って大事じゃないの? そういう人のほうが、稀有で価値があるんじゃないの? とくにこの税理士の花村さんは、誰かを見下しているわけじゃないと思うし。クライアントのことを想うからこそ、諫言してるんじゃないの? そこは注意深く、本当に注意深く見分けなきゃいけないポイントだ。ぼくは花村さんのような人こそ、信頼できるし仕事を頼みたいと感じる。
# すんません。分かりにくかったのでちょっと書き換えました。m(_ _)m -- 2006/10/18(Wed) 20:09:40
otsuneさんに一票。小飼さんの意見には同意できないな。だって、言いにくいことを言ってくれる人って大事じゃないの? そういう人のほうが、稀有で価値があるんじゃないの? とくにこの税理士の花村さんは、誰かを見下しているわけじゃないと思うし。クライアントのことを想うからこそ、諫言してるんじゃないの? そこは注意深く、本当に注意深く見分けなきゃいけないポイントだ。ぼくは花村さんのような人こそ、信頼できるし仕事を頼みたいと感じる。
# すんません。分かりにくかったのでちょっと書き換えました。m(_ _)m -- 2006/10/18(Wed) 20:09:40
# 痴漢の本質はソーシャルハラスメントではないか
# このエントリ、読むと腹が立つかもしれません。気持ちに余裕のあるときに読んでくださいませ。あと、リンク先の動画は、見ると気分が悪くなるので、見ないほうがいいです。
YouTube - 小野真弓
なにこれ? 女の子嫌がってるやん! 男はなんでこんなことするの?(怒) また、女も女で、こういうときは怒っていいと思う。第三者もいるんだし、泥縄になるまで殴りあいの喧嘩をしたらいい。あるいは、こんなくだらない仕事は即座にボイコットすべきだ。
なんつーのかなぁ。こういう行為は公開痴漢だし、ソーシャルハラスメントだなと思った。多くの人は、公共の場で「求められている振る舞い」をしようと努めている。テレビに出ている女の子は、「テレビに出ている女の子として」怒った顔や、取り乱した顔を見せないよう求められていると感じるだろうし、番組を良いものにしようと司会の仕事に務めるべきだと考えているだろう。それは、満員の通勤電車に乗る女性が、ほかのサラリーマンと同じように、他者に迷惑をかけないよう静かに我慢しながら、その時間を過ごすよう求められていると感じるのと同じ構図だ。
だけど世の中には、そういった社会的な義務遂行意識に対して、挑戦しようとする人間がいる。公共の場で「求められている振る舞い」をしようと努めている人に対して、その振る舞いが遂行できないよう実力を行使する人間だ。そういった障害に対面したとき、女性の多くは「求められている振る舞い」を継続すべきという抑圧的な超自我をはね除けられず、パニック状態になる。「求められている振る舞い」を優先してしまって、嫌なことをされても嫌だと言えなくなる。それは苦しいことだ。
逆に痴漢は、そういった社会的な義務遂行意識を利用していて、そこが卑劣だ。社会的な義務遂行意識そのものは、男も女も持つものといえる。でも、男性が感じる義務遂行意識は、ある程度日常の中で局所化しており、攻撃されにくい。たとえば「男らしくあること」とは、仕事ができることであり、社会的機能を実行する能力であり、理性的なことだろう。程度の差こそあれ、男性は無意識下でこういった「義務」を遂行するよう求められていると感じている。多くの男性は、仕事ができないことや、社会的機能を実行する能力がないこと、理性的でないことを公衆の面前で証明されると、腹が立つだろう。女性が痴漢を嫌うのもそれと同じだ。
女性が社会から求められている義務遂行は、日常のいろんなところに顔を出している。「女性の仕事は恋愛だ」というのは差別的意識を感じるし極論だと思うけど、社会にそういう雰囲気があるのは事実だと思う。要するに、「恋愛する能力があること」に対して義務感を感じていると思うのだ(それが良いか悪いかは別として)。だから多くの女性は、公衆の面前で性的醜態をさらすことを嫌がるし、教えられたように貞淑であろうと務める。痴漢というのは、そういった社会的義務遂行意識を悪用する行為といえる。それは社会的義務自体を否定する行為だ。だから社会人にとってそれは(ある程度以上)卑劣だ。社会的義務遂行意識の強い人ほどその被害に苦しむ。痴漢の本質は、ソーシャルハラスメントなんじゃないだろうか。
逆に言えば、社会的義務遂行意識なんて捨ててしまわなければ、痴漢とは戦えない。ソーシャルハラスメントと戦えない人は、真面目すぎるんだろう。真面目なのはいいことだ。いや、真面目な人は、ぼくは好きだ。でもね。たまには、痴漢と戦ってほしいと思う。嫌なことは嫌だと言っていいと思う。そうでないと、つらすぎるもん。いや、これは脱線か。とにかくもう、なんつーか、こういう嫌なことは避けられないもんか。
YouTube - 小野真弓
なにこれ? 女の子嫌がってるやん! 男はなんでこんなことするの?(怒) また、女も女で、こういうときは怒っていいと思う。第三者もいるんだし、泥縄になるまで殴りあいの喧嘩をしたらいい。あるいは、こんなくだらない仕事は即座にボイコットすべきだ。
なんつーのかなぁ。こういう行為は公開痴漢だし、ソーシャルハラスメントだなと思った。多くの人は、公共の場で「求められている振る舞い」をしようと努めている。テレビに出ている女の子は、「テレビに出ている女の子として」怒った顔や、取り乱した顔を見せないよう求められていると感じるだろうし、番組を良いものにしようと司会の仕事に務めるべきだと考えているだろう。それは、満員の通勤電車に乗る女性が、ほかのサラリーマンと同じように、他者に迷惑をかけないよう静かに我慢しながら、その時間を過ごすよう求められていると感じるのと同じ構図だ。
だけど世の中には、そういった社会的な義務遂行意識に対して、挑戦しようとする人間がいる。公共の場で「求められている振る舞い」をしようと努めている人に対して、その振る舞いが遂行できないよう実力を行使する人間だ。そういった障害に対面したとき、女性の多くは「求められている振る舞い」を継続すべきという抑圧的な超自我をはね除けられず、パニック状態になる。「求められている振る舞い」を優先してしまって、嫌なことをされても嫌だと言えなくなる。それは苦しいことだ。
逆に痴漢は、そういった社会的な義務遂行意識を利用していて、そこが卑劣だ。社会的な義務遂行意識そのものは、男も女も持つものといえる。でも、男性が感じる義務遂行意識は、ある程度日常の中で局所化しており、攻撃されにくい。たとえば「男らしくあること」とは、仕事ができることであり、社会的機能を実行する能力であり、理性的なことだろう。程度の差こそあれ、男性は無意識下でこういった「義務」を遂行するよう求められていると感じている。多くの男性は、仕事ができないことや、社会的機能を実行する能力がないこと、理性的でないことを公衆の面前で証明されると、腹が立つだろう。女性が痴漢を嫌うのもそれと同じだ。
女性が社会から求められている義務遂行は、日常のいろんなところに顔を出している。「女性の仕事は恋愛だ」というのは差別的意識を感じるし極論だと思うけど、社会にそういう雰囲気があるのは事実だと思う。要するに、「恋愛する能力があること」に対して義務感を感じていると思うのだ(それが良いか悪いかは別として)。だから多くの女性は、公衆の面前で性的醜態をさらすことを嫌がるし、教えられたように貞淑であろうと務める。痴漢というのは、そういった社会的義務遂行意識を悪用する行為といえる。それは社会的義務自体を否定する行為だ。だから社会人にとってそれは(ある程度以上)卑劣だ。社会的義務遂行意識の強い人ほどその被害に苦しむ。痴漢の本質は、ソーシャルハラスメントなんじゃないだろうか。
逆に言えば、社会的義務遂行意識なんて捨ててしまわなければ、痴漢とは戦えない。ソーシャルハラスメントと戦えない人は、真面目すぎるんだろう。真面目なのはいいことだ。いや、真面目な人は、ぼくは好きだ。でもね。たまには、痴漢と戦ってほしいと思う。嫌なことは嫌だと言っていいと思う。そうでないと、つらすぎるもん。いや、これは脱線か。とにかくもう、なんつーか、こういう嫌なことは避けられないもんか。