メッセージ。 - diary

2006-01-13

# 田舎に住む

大学のときの友達で、岐阜の山あいに住んでいるやつがいる。同級生の2人が結婚して、男の実家であるその山あいの家に住んでるんだ。ご両親との同居ということもあって、よくもまぁ嫁いでいくよなぁと思いながら、その家に遊びに行ったことがあった。

高速道路を走って、ゴルフ場のわきを通ってそいつの家に着いてみると、不思議な静かさがあるんだよね。玄関を出た目の前に、そびえ立つ山の緑があってさ。そこからもやがあがってるんだ。「静かっていうのはこういう感じか」とでもいうような、空気の重さを感じたなぁ。

そして、その玄関を毎日くぐり、あの山と空と風の音を、体に受ける生き方がどういうものかを想像した。昔むかしの彼の先祖が、「ここにしよう」と決めただろうときのことを考えた。きっと悪くはないよなと思ったもんだ。もし自分がそこを通ったとしたら、そこにしようと思ったかもしれない。

それは、センスのよい生き方のように思えた。とりたてて絶景というわけでもないし、たしかに不便な場所ではあるだろうけど、なにか理由のようなものがそこにあるように、感じることができたんだよね。「ここは彼女を不幸にしない」と。
2006-01-13 19:15:45 / ふじさわ / Comment: 4 / Trackback: 0

# 「自分用」の話

自分用に作って使っているメモWikiが壊れた。
や、壊れてはいないんだけど、1ページのデータが大きすぎてうまく書き込みできなくなったのだ。リナザウで動かしているのでメモリの制限がきつい。
あーそれでも日々は続く。メモしたいことが次から次へとやってくる。うーうーうー。な今日このごろ。
自分で使う道具は自分で作りたいのだけど、そういうのは壊れやすいし、またすぐ新しいのを作りたくなる。キリがない。紺屋の白袴とか、医者の不養生って言うけど、プログラマに関してはちょっと違うのかなぁ。
2006-01-13 11:28:41 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

2006-01-11

# 少し前に、あやめさん...

少し前に、あやめさんから言葉バトンというのをもらいました。ありがと。答えてみるね。

【1】好きな言葉は?
うーん、いろいろあるけど……、とりあえず「罪を憎んで人を憎まず」を。
ヤットデタマンの大巨神さんから教えてもらった言葉です。
子供のころに知ってから、ずっと意味が分からなかったんだけど、分かってみると、とても深みのあるよい言葉でした。

【2】あなたの口癖は?
うーん。「分からん」かなぁ。

【3】あなたにとって最大の褒め言葉は?
そういうのはないなぁ。言葉って、それそのものが意味を持たないと思ってるから。悲しい「ありがとう」もあれば、楽しい「ばかやろう!」もあるでしょ? あれ? そういうことでなく?

【4】普段、出来るだけ使わないようにしている言葉は?
うーん。とくにないかも。使わないよう意識するということは、その言葉を身近に置くことだ。「使わないように、使わないように」とまっすぐ向きすぎると、その言葉に支配されてしまうような気がする。使わないようにしたい言葉は、隠すのではなく、うまく使ってしまったほうがいいように思うんだな。えーと、えっちな言葉とかは、使わないというか、使いにくいです……。

【5】最近、言われて一番腹の立った言葉は?
なんだろ。「つまらんぞ」かなぁ。だって、つまるかつまらないかは、その人次第なんだもの。箸がころがっただけで笑う人がいる一方で、何があっても笑わない人もいる。つまるかつまらないかは、その人の心的状態に最も大きく左右される。
もし、きみがぼくとの関係においてつまった状態にありたいなら、きみがつまった心的状態にあり、ぼくがつまった心的状態になければならないとぼくは思う。両方がつまらなければならないだろうと。そして、そういう状態を作ろうとするならば、双方向的に漸近的に、つまっていかなくてはならないはずだ。
なのに、きみは、「つまらんぞ」(俺をつまらせろ)という一方的な言葉を口にした。そんな言葉を投げかけられて、ぼくがどう感じると思う? つまると思う? つまらんよ。そしてぼくがつまらなくなれば、きみとの関係も、もっとつまらなくなるじゃないか。それこそ、つまり、つまらんのだよ。

【6】一度言ってみたいが、きっかけが無かったり、何らかの理由でまだ言ったことのない言葉は?
そんなの、すぐ思い付くぐらいならもう言ってるよ……。

【7】普段何気なく使ったりするけど、実は意味を理解していない言葉は?
いっぱいあって挙げられないです。

【8】普段の生活において、思ったことの何%くらいを実際に言葉に出してる?
えー? 40%くらい? 思い付いたことは、日記に書いたりメモ帳に残したり、
人に話したりしてるつもりだけど……。難しい質問だなぁ。

【9】面と向かっては言えないけど、メールでなら書けることってどんなこと?
「好きです」

【10】プロポーズとして、言いたいor言われたい言葉は?
昔テレビで加藤潤さん(髪が長くて学者風で「フォッフォッフォ」って
笑うキモい人)が、「あの北極星のように、きみはぼくのそば、いつも
変わらぬ場所にいてほしい」って言っててチョーかっこよかった。

【11】今日で死ぬとしたら、最後に誰に何を言いたい?
ええー? 恥ずかしくて言えないよ……。

【12】人生において「ありがとう」と言った数と言われた数はどっちが多かったと思う?
ええー? ……。

【13】現時点で最後に発した言葉は?
「にゃー」かな……。

【14】あなたにとって言葉とは?
言葉とは、……言葉です。

【15】このバトンを誰に渡す?
うーん。困ったこまった。じゃあ、ぬんざさんにでも渡してみようかなーと思いつつ、また余計なことをして嫌われたらいやだしなぁ。
2006-01-11 23:33:50 / ふじさわ / Comment: 2 / Trackback: 0

2006-01-10

# 「結婚しろ」って言う...

「結婚しろ」って言うけどさぁ、結婚って、目的ではなくて手段だと思うんだよね。「結婚しよう」と考えて結婚をしても、うまくいくとは思えない。結婚の先に目的がないのなら、結婚した後はどうするの? 結婚を維持することが目的になるの? そんなのはきっとつまらない。

ぼくにとっては、その先にあることのほうがもっとずっと気になる。目的だ。もしいつか結婚をすることがあるなら、目的を共有できる人としたいなって思う。面白いことってのは、そういうものだと思ってるから。や、それが難しいだろうことは分かってるけど。

それとね。正直に言うと、ぼくはオタクなんだ。こういう考え方が正しいかどうか分からないけど、ぼくは、オタクとしての自分の生産性を落としたくないと思ってる。

誰かと一緒に暮らすのもやぶさかでない。だけどそのときに、いまより自分の生産性を落としたくない。もちろん相手の人の生産性も。1+1が2以上であってほしいと思っている。チームを組む意味って、そういうことなんじゃないの? ただそれだけのことなんじゃないの?って思うけど、こういう考え方自体がダメなのかもしれない。

なんとなくだけど、結婚というのはつまらないものだと、ぼくらの前の世代の人たちは証明してしまったような気がする。あるいはそれは、もとからつまらないものだったのかもしれない。分からないけど。とにかく何か、もっと面白そうでないと、そんなのする気にならないよ。ベロベロベーだ。
2006-01-10 11:39:58 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

2006-01-01

# あけましておめでとうございます

年があけましたね。新年おめでとうございます。
2005年は、また結構不義理をした年になりました。……ごめんね > いろんな人。とくにあやめさんや、人狼BBS界隈の人とうまく関係できなくなったのが心残りです。

2005年、やっぱり自分の中で大きかったのは、mixiをやめたことかなぁ。「戻ってきなよ」と言ってくれる人もいたし、自分でも「へっちゃらだ」と思っていたはずなのだけど、知らず知らずのうちにバランスを崩していたみたいで。話を聞いてくれる場というものが、自分にとってはすごく重要なんだなと、感じています。何かを書くというのはすごく難しい。

そういえば、mixiをやめた理由をちゃんと説明していなかったかもしれないですね。簡単に言うと、自分が文章を書いて公開する目的に、mixiという閉じた空間が合わないということでした。

もともとWeb上で文章を公開しはじめたときには、2つの目的を考えていました。それは、(1)たくさん文章を書くことで自分の文章力を向上させたい、(2)転職をきっかけとして自分が何を考えているかを人に理解してもらう必要があるというものです。

新しい仕事は、人の文章を預ってそれを多くの人に届けるというものだったので、それにふさわしいスキルと、「なぜそれを多くの人に届けようと考えるのか」という自分自身の動機を開示する必要があると思ったのです。また、誰かの文章に手を入れるというのは繊細な作業で、ぼくという人がどういう人間かを理解してもらわなくてはうまくいかないなと感じたことも理由の1つです。

そういうわけで、しばらく手書きHTMLで日記を書いたり、Wikiを使って考えたメモを公開したりしていたのですが、あるときmixiに誘っていただくことになりました。もちろん、mixiに誘っていただいた当初から、それが上記(2)の目的にそぐわないだろうと思っていました。しかし、ある民族の文化を理解するにはその民族の一員にならなければ本質をつかめないのと同じように、mixiというものを理解することがネットの文化やムーブメントを理解する助けになるだろうとも考えました。それでmixiをはじめたのです。

結果的にぼくは必要以上にmixiにはまり、文章を書くことやネットで文章を公開するときの、心の力学のようなものを知ることができたように思います。だけど同時に、表の世界に戻ったときに、よって立つものを見失ってしまったのかもしれません。文章を書いて誰かに見せるということが、ある種怖くなってしまいました。

mixiにドップリはまっていたころから、そうなるだろうなという予感はありました。外の世界を歩くことが、何かしんどいことであるというように感じるだろうなって。でも、だからこそ、外に出なければいけないとも思ったんです。ぼくだけでなく、mixiの中にいる、あの魅力的で楽しい人たちが、いつかきっと外の世界に出てきたくなることがあるだろうと。そのときに知り合いがいたほうが、少しでも気が楽になるはずですよね。

単純すぎる考え方かもしれないですが、mixiの中を楽しくするか、それとも外を楽しくするかと考えて、ぼくは後者を選びました。つながりを閉ざしコントロールする世界と、つながりを開き身をまかせる世界。どちらも良いところがあるでしょうけど、いまぼくは、よりネットの面白さに近付ける場所、フラットに世界を見渡せる場所にいたい。

そういうわけで、2006年もこけつまろびつやっていきたいと思っています。相変わらずご心配をおかけしたりもすると思いますが、どうぞよろしくお願いします。
2006-01-01 02:47:46 / ふじさわ / Comment: 2 / Trackback: 0

2005-12-25

# 今月読んでいる本。オ...

今月読んでいる本。オーム社さんが出された『Joel on Software』を読んでいるのだけど、面白いなぁ。これは買って損のない本です。『ハッカーと画家』に近いテーマを扱ってて、あれよりはちょっと浮世ばなれしてない感じ、かな?
http://ssl.ohmsha.co.jp/cgi-bin/menu.cgi?ISBN=4-274-06630-4

1つ目のトピックでは、「コンピュータサイエンスの初年度の学生は、基本から始めてC言語を使い、CPUから積み上げていくことが必要だ」と書かれていて気になった。この言葉の正確な<意味>は文脈に依存するので、詳しくは本書を読んで欲しいのだけどどうなんだろうなぁ。

以前、企業内で教育にたずさわっているという方から、「最近は若いプログラマ候補にJavaを教えるけど、それでは何か本当の力が身に着かないというか学習に時間がかかっているような気がして……。やっぱり昔のようにC言語で教えようかと思うのですがどう思いますか?」と意見をうかがったことがあるのを思い出した。

そのときぼくはこう答えたのだけど、これは思っていたより難しい問題なのかもしれないなぁ。「若い人はC言語のスキルと経歴が(彼らの希望する分野やこれからのキャリアで直接的に)あまり役に立たないことを知っているので、Javaを学ばせないとモチベーションが下がるのではないでしょうか?」。また、そのときは時間がなくて議論できなかったけど、こう考えていた。「20年前なら人はこう言ったんじゃないでしょうか? 『C言語ではまどろっこしくて計算機の本質が理解できないような気がする。アセンブラを学ばせよう』と。こう考えることは良いアイデアでしょうか?」。

でもねぇ。そういう単純な問題でもないのかもしれないな。あのとき質問をしてくださった方の表情や仕草が、なぜかぼんやりとぼくの中に残っている。
2005-12-25 01:26:33 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0
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