メッセージ。 - diary

2005-12-14

# 「なぜ、会社に育ててもらおうとするのか」

「なぜ、会社に育ててもらおうとするのか」か……。

「プログラマの生産性は、人によって10倍以上の開きがある」とよく言われていて、ぼくもこの説が正しいと思っている。凄腕プログラマは、下手なプログラマより10倍速く、あるいは10倍良いものを作れるんだ。

だけど、この差はどこで生じるんだろうか? もしプログラマの技術力が会社の教育によって高くできるのなら、その差が生じる原因は、(1)教育を受けた人の素質や努力、(2)教育を施した人の素質や努力のどちらかだろう。

そして実際のところ、ぼくはこの質問の答が(1)であると思っている。なぜなら、ぼくが見てきた良いプログラマは、たいていそれをするために生まれてきたような天才か、それをするために膨大な時間を費してきた努力家のどちらかしかいないからだ。現代のコンピュータを御すには、一朝一夕の知識では間に合わない。そのため、一朝一夕の教育では間に合わないんだ。

天才の才能も、努力家の血と汗も、結局はその人自身の持ち物にほかならない。会社のものではない。OSや言語や、開発環境やデバイス、ネットワーク、技術の歴史、そういったものを勉強するのにどれだけ時間がかかるのか。「プログラミングを独習するには10年かかる」という説があり、そこではプログラミングを本当に「できる」ようになるために、どれだけの努力が必要か説いている。
http://www.yamdas.org/column/technique/21-daysj.html

プログラミングの能力は、10年の努力を経た者にのみ与えられる。そう。あなたのものだ。会社のものではないし、誰もそれを奪うことができない。それでいいんだ。だからプログラマの卵よ、胸を張って自分の力で勉強せよ。勉強することはあなた自身のためであって、ほかの誰のためでもない。そうやって10倍の力を持つ技術者になろう。だって、かっこいいじゃないか。そうして得た力は、一生あなたの自由になるんだ。
2005-12-14 23:41:53 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

# ものづくりに知識は必要か

http://blog.livedoor.jp/lalha/archives/50057454.html
 小野和俊のブログ:知識が摘み取る創造力の芽

そうなんだよなぁ。
2005-12-14 14:14:46 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

2005-12-13

# 業務連絡

最近Webサーバーが落ちていることが多く、ご迷惑をおかけしています。すみません。「10年前は、どこもこんなだった」とか思ってもらえると幸いで。のんびりやっていきます。
2005-12-13 23:16:22 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

2005-12-06

# ソーシャルブックマークの劇場性

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://blogs.yahoo.co.jp/nonakajun/777584.html
 はてなブックマーク - Yahoo!ブログ - 発想転換,トラックバックはこんなに簡単!

「トラックバックを気軽に使おう。関係しそうな記事を検索して適当にトラバを打とう」という趣旨の記事が炎上していた。「それはスパムだ」というのがはてなブックマーク住民の意見として多く見られるんだけど、んー本当にそれでいいのかな?と思った。

少し前、「はてなブックマークのようなSBS(ソーシャルブックマーク)のコメントは、それを知らない人から見たら恐怖感を感じるものでありうる」という意見があった。自分の知らないところで自分の書いたものが評論され罵倒されているというのは不快だ(だからそういうことのないようにシステム提供者側で管理しろ)という指摘だ。ぼくはこの指摘は極論だと感じたけど、そういう面もなくはないと思っている。

端的に言って、SBSは「あちら」と「こちら」を分ける性質がある。はてなブックマークを使っている人は分かるだろうけど、あれを見ていると自分もコメントしたくなる。ほかの人のコメントに対して「そうそうそう! そうだよね」とか「それは違うんじゃないかなぁ」とか「そんなこと言うなよ」と言いたくなるのだ。

誰かはこれを劇場効果と言っていた。劇場や映画館で演じられている題目を見ていると、観客同士で妙な一体感が生まれるのだ。アクションシーンでは誰もが息を止め、おちゃらけたシーンでは笑いが起きる。そうした空気、間というものを観客は共有しており、また、共有していることをほぼ無意識的に自覚している。映画館で映画を見るというのは、自宅でビデオやDVDを見るのとはまた違った「良さ」がある。

「良さ」がある。ただ、たしかに映画館や劇場でならばこういう良さもいいだろうけど、そういう前提のないところでそういう感覚が生じるときは、少し注意したほうがいいんじゃないかとも思う。映画や劇場の催しはあくまで架空のお話であり、それをその場で楽しむという前提を、観るほうも観られるほうも共有している。だけど現実の世界ではそうじゃない。

たとえば、小学校や中学校では、誰かのことをのけものにして、影でみんなで悪口を言うというようないじめがよくある。自分のことが自分の知らない場所で話題になっているのは(悪い評価をされているのは)、一般的に言って不愉快なんだと思う。自分もその場に入って釈明させてくれればまだいいが、そういう機会がないのはつらい。

ここではいじめの構図について追求しないけど、SBSについてぼくが問題だと感じるのは、一方通行であることと、そこにいる人が一方通行性に無自覚でいることだ。何かに対して意見を言うならば、逆に意見を聞くための場を用意しておいたほうがよい。しかしSBSではそれが用意されていない。ネタにされた人が釈明しようとしたり、自分の非を認めたりしようとしても、その機会が与えられない。

そういった行為をしようとすれば、はてな(SBS)に登録しなければいけないし、そこで意見を発したところで、もうそこに人はいないかもしれない(というか、たぶんいない)。SBSは対話の場ではない。SBSはネガティブな意見を言うのに適した場所ではない。SBSを使う人には、このシステムを理解するか、直感的にでもそういったことをしてはいけないと感じていてほしい。そして、たいていの人は理解していると思うのだ。

ただ、劇場効果は人の感覚を痲痺させる可能性がある。それが心配だ。あの人がこう言っているから、みんなの意見がこうだからという理由で、人は自分の意見を肯定的に捉えたくなる。しかし、その感じを信じすぎないほうがいい。あまつさえその考えが正しいと思っても、相手に対して「あなたが間違ってる」と直接的に表現したり、ただ罵倒をするのはよすべきだ。だって自分や自分の属するコミュニティがもし間違っていたら困るし、舞台の上にいるのは架空の人物ではなく生身の人間だからだ。

相手が間違っていると思ったり、直してほしいところがあるのなら、きちんと話し合い、対話を通して解決したほうがよい。ネット上のコンテンツや人は架空のものではないのに、劇場効果は向こう側に人がいることを忘れさせる。そういった危険性があることを自覚しておきたい。劇場は対話には適さない。
2005-12-06 15:23:26 / ふじさわ / Comment: 5 / Trackback: 0

# なんの話だ?

http://www.geocities.jp/yamamotoyohei/rest/rest-to-my-wife.htm
 奥さんに REST をどう説明したかというと…
 
 僕が奥さんよりもパワーブックに夢中になっていたある日、彼女が僕の背中越しに画面を覗きにきて、何が映っているのかをいろいろ聞いてきた。これは本当に気になってるんじゃなくて、単に僕の気を引くための合図だ。僕はいつもはただ"あー、これはとっても面白いものなんだけど、君は気にしなくてもいいんだよ"って言っている。

つらいなぁ。こんなことを言って(心の中で思ってて)許される男がいるんだろうか……。
とはいえ気持ちは分からないでもないんだけど。男と女の間には、深くて広い川があるというけど、こんな風になってしまうのは不幸なことだ。
(趣旨を取り違えているかもしれないけど、ここだけ読んだ感想です……)
2005-12-06 10:32:30 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

2005-12-05

# 『Write Great Code Vol.1』

http://book.mycom.co.jp/book/4-8399-1820-1/4-8399-1820-1.shtml
 MYCOM BOOKS - Write Great Code Vol.1〜ハードウェアを知り、ソフトウェアを書く
 
 効率の良いコードを書くためにはコンピュータシステムがプログラムをどのように実行するか、またプログラミング言語の抽象概念がマシンの低レベルハードウェア機能にどのようにマッピングされるかを理解しておく必要があります。現在のコンピュータの仕組みをできるだけ効率的に利用する方法を学ぶために、ハードウェア構成を含むコンピュータアーキテクチャの中でプログラマーから見える部分、つまり「システム設計者が特定のシステム設計を選んだ理由」がよく理解できる部分を解説し、ハードウェアリソースをうまく利用するソフトウェアをどのようにして書けばよいのかを示します。

とのこと。萌え〜ではあるけど、このへんってうまく文章にできるのかなぁ? でもとにかく、期待してます!
2005-12-05 18:45:24 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

# 言葉とメディア、コミュニティをつなぐもの

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/Parallels2/20051129/p2
 はてなブックマーク - 自分にとっては常識でない世間の常識
 
 # 2005年12月04日 yose 『*[ウェブ]比較的せまい範囲の人々に「あるある」と言わしめるのみの情報に「常識」と銘打つから、こういうことになるのだな。』

あーそうだなぁと思った。メディアというものは、言葉で人間をせんどうする。Web 2.0とかプチ○○とかセレブとか「もう戦後ではない」とか。存在しないものを、さもそこに在るかのように表現し、周辺にいる人々を誘導する。

そこにいる人もまた、そういう言葉を求めているんだろう。自分たちを他者から区別する力、求めるべき方向性、プロパガンダの持つ経済的優位性というものを比較的素直に受け入れる。どこかでそれに「嘘が含まれる」と知りながら。

嘘が含まれることを知りながらそれに乗るという自覚。これはアウフヘーベンだと留保する力。そういったものがメディアリテラシーなんだよな。一方で嘘を嘘と見抜けず、現実と虚像を見分け制御する力が足りないから、バブルが起こったりするんだけど。
2005-12-05 10:57:59 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

# 言葉とメディア、コミュニティをつなぐもの

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/Parallels2/20051129/p2
 はてなブックマーク - 自分にとっては常識でない世間の常識
 
 # 2005年12月04日 yose 『*[ウェブ]比較的せまい範囲の人々に「あるある」と言わしめるのみの情報に「常識」と銘打つから、こういうことになるのだな。』

あーそうだなぁと思った。メディアというものは、言葉で人間をせんどうする。Web 2.0とかプチ○○とかセレブとか「もう戦後ではない」とか。存在しないものを、さもそこに在るかのように表現し、周辺にいる人々を誘導する。

そこにいる人もまた、そういう言葉を求めているんだろう。自分たちを他者から区別する力、求めるべき方向性、プロパガンダの持つ経済的優位性というものを比較的素直に受け入れる。どこかでそれが「嘘が含まれる」と知りながら。

嘘が含まれることを知りながらそれに乗るという自覚。アウフヘーベンであることをきちんと留保する力。そういったものがメディアリテラシーなんだよな。一方で嘘を嘘と見抜けず、アウフヘーベンを制御する力が足りないから、バブルが起こったりするんだけど。
2005-12-05 10:56:57 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

2005-12-03

# Firefox 1.5対応のmozex

http://www.cas.cmc.osaka-u.ac.jp/~paoon/OriginalDoc/
 Original Documents $Revision: 1.6 $

Firefox 1.5対応のmozex(Firefoxのtextareaを編集するのに、好きなテキストエディタを使えるようにするエクステンション)。こういうの必要だと思うけど、あまり話題にならないというかいまいち存在感が薄いよね? なんでだろ? 使いにくいのかなぁ。メンテがちゃんとされていない(ような気がする)のがいけないのかなぁ。とりあえず試してみようっと。
2005-12-03 15:17:57 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

# cybozu.nite 2.0

http://shinta.tea-nifty.com/nikki/2005/12/cybozunite_20_16a6.html
 [R30]: cybozu.nite 2.0に逝ってきた

あーあ。ついに言っちゃったか。っていうか、「こんなこと書いていいの!?」って感じ(笑) ぼくは書けなかったなぁ。R30さんはなかなかすごい人だ。
2005-12-03 14:59:19 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0

# Binary 2.0カンファレンス2005に行ってきました

昨日実は、Binary 2.0カンファレンス2005に行ってました。「仕事が忙しいから行かない」って日記には書いたんですけど……。
http://namazu.org/~satoru/blog/archives/000078.html

それにしても、いやぁすごかったっす。動いているプログラムにパッチを当てる人続出(笑) なんかしらんけど、みんな知識の量が半端じゃないんですよね。JavaのJITコンパイラを作成された首藤さんとか、ほとんどぼくと歳が変わらないのに、20年とかのレベルで知識に差があるんだもん。8KBのメモリ領域でプログラムを戦わせるCoreWarsとか「10歳のときに知った」って言われてもなぁ(ガクブル)。

ほかの人もみんな突き抜けてました。本当によく知ってるし、知ってるだけじゃなくて面白い。バックグラウンドが相当違うんだなぁと感じることしきりでした。本当、ため息が出るほどすごかったっす。みんな人間業じゃないよ〜w

ぼくは自分のコアコンピタンスを見直さなきゃいけないと思いました。あれに相当する価値を自分は提供できているのかと。
2005-12-03 07:44:23 / ふじさわ / Comment: 0 / Trackback: 0
recent days<< | >>old days